06.01/09 ドラゴンクエスト3
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伝説の勇者ロト(16歳♀)+α

 当サイトのTOPには最近更新したもののサムネイルが並んでいるわけだが、ここ最近おっさんやら骸骨やら極道やら、心温まるとは言いがたいものが続いていた。それがこのサイト本来の姿とはいえ、初見の人がTOPで回り右してしまうのもいかがなものかと思ったので、管理人的に「牧歌的RPG」に認定しているドラクエを描いてみた。
(ちなみに真逆のRPGはウィザードリィだと思う)

 「ロト伝説」の総括であるドラクエ3は今に至るまで高い評価を得ており、スーファミやゲームボーイアドバンスにも移植されている。その中で女勇者(←)も公式イラストが用意されるなどキャラクターが確立してきた。GB版のそれはミニスカ&ニーソックスというナリでそれなりにカワイイのだが、それでも管理人はFC版女勇者を推したい。
 個人的にFC版が思い入れがあるからというのも無論あるが、一番の理由は男装の麗人だからだ。劇中でそう明示されているわけではないが、序盤の村で子供に「勇者様って女の人だったんだ」と言われつつもそれを否定するやりとり(※)で、少なくとも対外的には男を装っていることが分かる。

(※もちろん勇者の台詞はないが、その子供が『え? 違うの? ボクには女の人に見えるけどなあ』と言う)


 「自分は女である以前に勇者である」――志半ばで散った父オルテガのあとを継ぎ、魔王を討伐して世の愚民ども…もとい民衆を救わんとする気概が感じられるようではないか。しかしそうは言っても一皮ひん剥けばまだ初々しい年頃の少女、普通に女らしい格好をした仲間達と自分を比べ、ちょっぴりブルーな気分になってしまうこともあるかと思う。

 「お父さんさえ生きていれば、私だって今頃は――」

 表へ出ることのない屈折した思いはやがて亡き父とこの世の全てに対する恨みとなり、やがて狂気へと…という冗談はさておき、勇者の父・オルテガもドラクエ3を語るには欠かせない人物である。
 物語冒頭ですでに死亡していたと思われたが、実は生きて地下世界アレフガルドに渡っており、最終決戦の地・ゾーマの城にてついに再会。しかし強敵との戦いに敗れ、勇者の目の前で帰らぬ人となる。遺言を託したその人が、他ならぬ自分の子とは知らぬままに。
 父の最後の戦いを眼に焼き付け、その言葉を心に刻み、勇者は大魔王ゾーマとの決戦に赴く…という非常に泣かせる&燃える場面も用意されている。

 …なのだが。
 管理人は今に至るまでずっと疑問に思っているのだが、なぜ制作サイドはオルテガのグラフィックをカンダタさつじんきエリミネーターから使いまわしたのだろう。使いまわすにしても、せめて「さまようよろい」あたりを使えば良さそうなものだが。
 ついに出会った父親が覆面マントにパンツ一丁の怪人だったことを知った勇者(16歳・多感なお年頃)の衝撃は想像するに余りある。




偉大なる父↓










 でもアレだ。今にして見るとアメコミの悪役チックで意外とカッコいいよな。親父。
 さすがにSFCへの移植版ではオルテガに専用グラフィックが用意されたが、中には「オルテガはアレじゃないと嫌だ!」という駄々をこねたオールドゲーマーもいたんじゃなかろうかと管理人は想像している。



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