05.10/16 FINAL FANTASY3
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そのグルガンぞくのおとこは しずかにかたった…

このワンダースワンいしょくちゅうしさえも たんなるよちょうにすぎぬと…

(中略)

それはとてつもなく ながく ふかく くらく

そしてかなしい…

だが きぼうはまだ うしなわれてはいない。

にんてんどうが ひかりに けいじをうけるであろう。

そこから すべてがはじまり……




 15年に及ぶ長く深い沈黙を破り、ついにFF3が復活することとなった。旧世紀のFFシリーズが様々な形で移植・リメイクされる中、延々スルーされ続けてきた作品だけに待ち続けたユーザーのよろこびもひとしおだろう。
 移植ではなく「完全リメイク」という点に不安を抱く人も当然いるだろう(管理人もそうだ)が、とりあえず今は悲しい話はやめよう。大体こういう話は不安要素をあげるとキリがない。

・もし音楽が総入れ替えになっていたら?
・もしキャラクターが8頭身キラキラ美形になっていたら?
・もしモーグリが「ニャー」と鳴かなかったら?

 等々、いちいちあげていったらそれだけで今回の更新が終わってしまう。なので今回はとりあず心に余裕を持ってFF3の魅力を振り返ってみることにしよう。

 さて、FF3の特色といえばジョブチェンジシステムだろう。従来のRPGにおける「職業・転職」のシステムと違い、フリーターばりに職を変えつつ様々な局面を戦い抜いていく面白さがあった。
 ジョブ総数も22とかなり多く、個性的な面々がそろっていた。最弱に見えて実は最強のジョブや、強いことは強いが出番が遅いためいまいち思い入れの薄いジョブなど、結構クセモノも多かったように思うが、2頭身のキャラクターが戦闘でちょこちょこ動く様が見たくて、とりあえず一通り使ってみたプレイヤーも多かったことと思う。

 さて、このジョブキャラたちの中で、外見や特殊能力は地味ながら通常攻撃の奇抜さで異彩を放ったキャラがいた。





学者である。



 ご覧のとおり、武器が「本」である。
 「学者だから本」という発想は理解できなくもないが、実際にモンスターを本のカドでガスガス叩いている様は当時かなり衝撃的であった。おまけに上位武器には「辞典」が用意されているという凝りようである。某三国志ゲームでは軍師が羽扇で敵兵をなぎ倒すコーエーもとい光景が見れるが、それよりもはるかに暴力的な感じがする。
 無論「学者」のウリはその打撃力などではなく、敵のHPを「しらべる」ことと弱点を「みやぶる」ことであり、特に後者は自在に己の弱点を変えるボス・魔道士ハインとの戦いでいかんなく発揮される。というより、ソイツさえ倒せばほとんど用済みとなってしまうのだが。

 ただ、前述したようにとにかくインパクトが強いキャラだったため、パーティーから外した後も「炎の辞典」と「氷の辞典」を手に、前列で勇ましく戦う学者の姿が脳裏から離れなかったものだ。






クリスタルは沈黙を尊ばれます。



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