雑文118

　WW１において、フランス空軍に加わって戦ったアメリカ人パイロットたちの物語だ。アメリカの正式参戦よりも早く、義勇軍のような形で参加した彼らは「ラファイエット戦闘機隊」として組織され、ドイツの戦闘機と戦いを繰り広げた。
　この部隊は実際に存在したそうで、映画の最初の方にも「実話をもとにした物語」とある。

　といっても、WW１をリアルに描いた戦争映画というわけではなく、アクションあり友情ありロマンスありのストレートな娯楽大作で、硬くならずに楽しめる。140分と最近の映画にしては長めだが、中だるみを感じさせない。
　その理由の一つは、醍醐味である空中戦のシーンがテンポ良くはさまれている点もあると思う。そう、複葉機のドッグファイトが非常にイイのだ。レトロ空中戦万歳！ってくらいにとってもいい。

　WW1の勃発は1914年、ライト兄弟の動力飛行より10年程しか経過していない。
　それは、人類にとっての空が今よりももっと地上に近かった時代だ。
　現代戦闘機に比べれば複葉の戦闘機は速度も高度も貧弱なもので、武装といえば機銃しかない。だが、だからこそ敵機に肉迫しての格闘戦に迫力が出る。「BattleStations：Pacific」について書いた時もちょっと触れたが、戦闘距離が近いってのは迫力を出す上で大きな利点だと思うのよ。
　それにこの時代の戦闘機は操縦席のすぐ前に機銃があるようで、それもまた「パイロットが撃ってる」という感じを強く出している。

　いいね。すごくいいよ。発射音とかマズルフラッシュとか、なにもかも。
　一番のハイライトは中盤の軍用飛行船の撃墜作戦だろう。これなどはWW1ならではのシチュエーションだと思う。

　スヌーピー・フライングエースの予習にはならなかったと先ほど書いたが、ゲームでも登場するドイツの戦闘機「フォッカーdr.1」を見ることができたのは儲けものだった。
　ドイツの戦闘機部隊の乗機として登場し、ほぼ全機が機体を赤く塗装している。またその中のエースも正々堂々とした人物だけに、レッドバロンことリヒトホーフェンと、彼が率いたフライング・サーカスを元にしているのかもしれない。
　もっとも劇中で大きく関わってくる敵はこの誇り高きエースではなく、黒いフォッカーを駆る冷酷なパイロット「黒いタカ」という人物である。この黒いタカと、主人公らの先輩に当たるエース・キャシディの対決も熱くてよろしい。

　そんなわけで、「フライボーイズ」はお勧めです。管理人もこれまで守備範囲外だったWW１に興味が出てきたので、その意味でもいい映画に出会えたと思う。

　あ、あともうひとつ！劇中、ラファイエット隊のマスコットとして「ウイスキー」という名前のネコちゃんが出てくるのだが、これが大変カワイイので、猫好きの人も要チェックだ。

ウイスキーちゃん

　結構、人に懐くものらしい。ちょっとびっくりです。

追記１：
　「フライボーイズ」のヒロインとして、ルシエンヌというフランス人の娘が登場する。彼女は亡くなった兄夫婦の子どもたちの面倒を見ているわけだが、主人公が彼女の家を訪ねた際に一番下の姪っ子が登場するカットが印象に残っている。

　ほんの一瞬なのだが、非常に絵になるね。絵画的な美しさとでも言おうか。

追記２：

【xbox360】Snoopy Flying Ace【XBLA】

859 ：名無しさん＠弾いっぱい：2010/06/06(日) 18:01:22 ID:YA5rUv0T0
　　原作スヌーピーより抜粋

　　『YOU PLAY WITH THE VARDS YOU'RE DEALT..WHATEVER THAT MEANS』

　　（配られたカードで勝負するっきゃないのさ･･･それがどういう意味であれ）

862 ：名無しさん＠弾いっぱい：2010/06/06(日) 19:02:23 ID:nWBXfEJM0
　　>>859
　　スヌーピーって人間でいうといくつぐらいなんだろう
　　酸いも甘いも知り尽くした中年のおっさんくらいなんだろうか

　　ハードボイルドっぽいな

864 ：名無しさん＠弾いっぱい：2010/06/06(日) 19:19:48 ID:YA5rUv0T0
　　公式だと（推測も入るけど）５～６歳らしい
　　人間の年齢で言うと小型犬だから３６～４０歳

　　めっちゃおっさんワラタ

　おいこら30代はおっさんじゃねぇだろ！
　「若者」と「おっさん」の間にはもうひとつエリアがあるんだよ。
　何かって？それは人に聞くもんじゃない。自分で見つけるんだ、若者よ。

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