13.05/23 その188 新Xboxと『Call of Duty:Ghosts』について





















 次世代Xboxこと「Xbox ONE」が発表されましたね。
 「Xbox720.」でも「Xbox∞」でもなく「ONE」。
 360のネーミングの由来は、ライバルのPS3と比較して「Xbox2」では負けた気がするからという話を聞いたことがあるが、それと比較するとなんだか謙虚になった感じだ。まぁ実際のところはマルチメディア機能などあれこれ詰め込んだ「All in One」ということらしいのだが。

 過去にニンテンドー64が出た当時は「スーパーマリオ64」などハードのナンバーを冠したゲームがいくつも出たが、ひょっとするとXboxONEでも「HALO ONE」や「Gears og War ONE」みたいなものが出るかもしれない。原点回帰みたいな感じで意外にいいタイトルなんじゃないだろうか。





 元ネタの「ONE〜輝く季節へ〜」を知らない人もいると思うので説明が必要だろう。これは90年代に出た18禁ビジュアルノベル、いわゆるエロゲーであり、後の「泣きゲー」ブームの一端を担った作品である。
 ぱっと見は何の変哲もない学園ラブコメだが、主人公の存在を次第に蝕んでいく「永遠の世界」というガジェットが、人との繋がりと別れというテーマを本作に与えている。物語の終盤、「永遠」に引き寄せられていく主人公は次第にその存在が薄れていき、周囲の人間から忘れられていくのだ。
 日本市場におけるXboxの存在感みたいだって? アハハ! キミ面白いね! ブッ飛ばしちゃうぞ

 完全な消滅が間近に迫る中、ただ一人だけ主人公のことを覚えていたのがヒロインだった。このかすかな絆だけが彼を現実に繋ぎ止めていたのだ。消えたくない、彼女の側にいたいと強く願う主人公だが、時はすでに遅く彼は永遠の世界へと消えてしまう……。
 「永遠の世界」――それは全宇宙の悪党が収監された、蠱毒のごとき監獄世界だった…! 新たな受刑者としてこの世界に落とされた主人公を悪党どもが取り囲む。獲物を見るかのような彼らを見回し、主人公は名乗った。
「俺の名はユーロウ。……お前らは名乗らなくていいぞ。お前らが、俺を覚えておくんだ」
 悪党たちの敵意が陽炎のように昇る中、ユーロウはこの世界すべてに宣戦布告する。

「I will be “The ONE”(ここの“ザ・ワン”になる)!!」

 怒号とともに殴りかかってくる悪党に拳を叩き込むユーロウ。それを合図に周囲の人間全てが怒涛のごとく襲い掛かる。それを捌き、かわし、同時に容赦ない突きと蹴りが空を裂いて彼の敵を叩き伏せる。
 カメラは次第に引き、暗く退廃的な監獄世界と、その中心で凄まじい力を振るうユーロウを映しつつ物語はエンディングとなる。

 というわけで、ONEとは「The ONE(全能者)」になろうとして敗北した男が、流れ着いた先で再び「The ONE」を目指して戦い続ける……という超アツいストーリーなのだ。
 個人的にあの映画の主人公はゲイブではなくユーロウです。異論は認めるけど管理人は聞く気はないので言わなくていい。


 冗談はさておきXbox ONEだが、現状では何ともいえない。
 Kinect同梱だったりインターネット認証が必要だったりと360の正当進化というより別方向に力を入れているようで、「うん…。で、ゲームは?」という気持ちになった。ついでに言うと往年のビデオデッキのような本体デザインも微妙だ。
 日本のご家庭にはそぐわないデカさもさることながら、どうにもシンプルすぎる。上に物を置いたり漬物石にするには都合がいいだろうが、そんな使い方を想定しているはずもない。
 Oneはテレビ機能を強化するなど「リビングに置くホームコンピュータ」というポジションを目指しているようで、そのために家電的な外見にしたのだとは思うが……なんかこう、ワクワク感が足りない。ていうかデザインとしては初期型の360が一番好きだったのだが、どんどん妙な方向へ行ってるな…。
 まぁ……しばらくは新作ゲームも360とONEでマルチになるだろうし、どうしても欲しいゲームが出てから悩めばいいかな、と管理人は考えている。



 話は変わって、同イベントで詳細が発表された『Call of Duty:Ghosts』。


 荒唐無稽なドンパチはMW3で十分やったので、次はもう少し渋めになるかと思いきや「今度は天変地異だ!」とばかりにド派手路線を突っ走っているように思える。次は宇宙にでも行くつもりか? と突っ込みたくもなるが、素直に期待できそうなところもある。スライディングを採用するなど基本のシステムに手が加えられている点だ。

 思えばCODシリーズは、2007年のCOD4からほぼ同じゲームシステムを使い回してきた。Ghosts発表に当たり、Infinity Wardのエグゼクティブプロデューサーが「コンソール世代の移行は新チャプターをスタートさせる完璧なチャンス」と言っていたが、この場合はギリギリのタイミングと言った方が妥当だろう。新世代でも代わり映えのしないMW4みたいなのを作られたら、(COD2から買い続けている)管理人も見切りをつけるところだった。

 ともかく、新しい操作を採用したのは一歩前身と言えなくもない。
 例えばCOD:BOでは頭から飛び込むようにジャンプする「ドルフィンダイブ」を採用していたが、これは完全に無駄なアクションだった。映画などでは射撃から逃れたりなどとっさの危険回避に使われるが、そういう使い方はまず不可能だった。操作方法が「ダッシュ中にしゃがみボタン押しっぱなし」なので瞬間の判断で出せないし、ダイブする方向は常に前方のみときている。ドミネーションで旗にダイブする以外では使わなかったという人も多かったのではないか。

 スライディングを採用しているFPSはいくつかあるが、今のところ『F.E.A.R.3』と『FarCry3』が頭ひとつ抜けている。どちらもカバーを採用しているので、スライディングで遮蔽物の陰に滑り込みつつ、カバーしながら射撃に移行、という有意義かつ理にかなった、見栄えのするアクションとして機能している。
 Ghostsはこれに加えて「スライディング中の射撃」が可能というので、上手く料理すれば上記の2作より動かして楽しいFPSになる可能性はある。

 加えて気になるのがシナリオだ。MW2・3ではヤケクソ気味な派手さだけが目立ったが、新規まき直しとなるGhostsではもうちょっとしっかりしたストーリーを期待したい。今作の脚本には映画「シリアナ」などで高い評価を受けているスティーヴン・ギャガンが参加するそうなので、ひょっとすると結構期待できるんじゃないかと思っている。
 「シリアナ」については管理人は未見だが、中東の石油利権をめぐる国家的陰謀のサスペンスとのこと。ちなみにWikipediaの項では冒頭に次のような注釈がある。



シリアナ-Wikipedia
この項目では、映画について記述しています。人種については「シリアナ人」を、言語については「シリアナ語」を、身体の部位については「肛門」をご覧ください。


 うん…まぁ、それを連想する人もいるよね。



追記:
 そういえば2年前に拾ったネタで「ONE」に言及しているものがあった。

【破壊系】BLACK:part30【FPS】

199 :なまえをいれてください:2011/01/15(土) 16:50:52 ID:k5xVy630
  しっかし、BLACKっていう普通すぎる名前はダメだよなあ
  このインターネッツ時代に検索しにくくてしょうがない
  SEO的にもマーケティング的にも、哀れ情弱すぎる…
  俺が関係スタッフにいたら死に物狂いで反対したと思う

201 :なまえをいれてください:2011/01/15(土) 19:37:31 ID:zBTt+FQK
  >>199
  PS1の時代にカプコンがローカライズしてた洋ゲーの
  「ONE」よりマシ

  

209 :なまえをいれてください:2011/01/16(日) 18:05:00 ID:QQLU/d+k
  永遠なんてどこにもないんだよ、軍曹



 この「ONE」、ゲーム誌の広告でちらっと見た覚えがあるのだが、今調べようとしても全くひっかからない。雰囲気はFPSっぽいけどなー。



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