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【訳】武士道の根本は、死ぬことにつきると会得した。死ぬか生きるか、二つに一つという場合に、死をえらぶというだけのことである。別段、むずかしいことではない。腹をすえて進むまでである。(後略) |
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【訳】「目的をとげずに死ぬのは犬死にだ」などというのは、上方風の思い上った武士道である。二つに一つという場合に、絶対見通しを誤らぬなどということは、できるものではない。もし理屈をつければ誰しも死ぬよりは生きる方がよいのだから、なんとかして生きていられるような理屈を考えるであろう。 |
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毎朝毎夕、改めては死に死に、常在死身になりて居る時は、武道に自由を得、一生落度なく、家職を仕果すべきなり。(葉隠) |
奉行人の至極は家老の座に直り、御意見申上ぐる事に候。(葉隠) |
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紙一ぱいに一字書くと思ひ、紙を書き破り候と思ふて書くべし。よしあしはそれしやの仕事なり。武士はあぐまぬ一種にて済むなり。(葉隠) |
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