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向かって左端のキャラ「我那覇 響(がなは・ひびき)」。沖縄の苗字である。ギャルゲのヒロインもうちなーむんが進出する時代になったと見える。
考えてみればゲーム関連で「沖縄」はそこそこ取り上げられている。
これからPS3で出る予定の「龍が如く3」は沖縄が舞台になるという話だし、ちょっと前に人気が出た
サムライスピリッツの「真鏡名ミナ(※)」も沖縄出身という設定だった。
餓狼伝説シリーズの山崎竜二もそうだったし、懐かしいものでは「月風魔伝」の主人公・月風魔も琉球出身である。
※…「真鏡名」は「まじきな」という読みになっているが、通常は「真“境”名」と書く
沖縄は観光地として有名でもあるし、他府県と比較してキャラが立ちやすいのかもしれない
(月風魔伝は全然関係ない気もするが)。
そういう「地域色」を強く打ち出したゲームに、北海道を舞台にした「北へ。」があるが、
沖縄も国内観光地のもう一方の雄であることだし、その特色を押し出したゲームが出てきてもいいころだと思う。もちろんバイオレンスアクションで。
ぱっと思いついたのが馳星周の小説「弥勒世」をベースに、
本土復帰直前のカオスな沖縄を舞台にしたクライムアクションなのだが、
これはちと生々しすぎてアレかもしれない。
ここはむしろ琉球王国時代を舞台にした方がいいだろう。それならファンタジー要素もギリギリ出せそうだしね。
どちらにせよまずボスキャラとなる悪党から探さねばならないわけだが、よさそうなキャラがいた。
黒金座主(くるかにざあし)。
18世紀の琉球王国で高い地位にあった高僧ながら、妖術を用いて人を惑わし、
それゆえに時の国王の命によって殺されたとされる怪人である。
現代まで「耳切り坊主」の名で語られる伝説は以下の通り。
高名な寺の住職を勤め上げ、隠居した後も大きな影響力を持つ黒金座主。
しかし、彼には妖術を用いて女性をかどわかしているという裏の顔があった。
やがてその悪行は国王の耳に入り、その弟・北谷(ちゃたん)王子に黒金座主成敗の命が下された。
王子は囲碁の勝負を持ちかけて座主を誘い出す。
勝負の隙を見て斬り殺す腹づもりだったが、座主はそれに勘付いて逆に王子を挑発する。
「ただの囲碁では面白くない。私が勝ったら貴方の片髻(かたかしら=まげ)を頂きたい。
負ければこの両耳を差し上げよう」
武士にとって片髻を奪われることは恥辱の極みである。碁の腕に覚えのある王子はこの申し出を了承。
緊迫した空気の中で囲碁勝負が始まった…。
結果として勝負は王子の勝ちに終わり、黒金座主は両耳を切り取られてしまう。
しかし彼は死して怨霊となり、王子の家系に呪いを成すようになる、というのが大まかな話だ。
実在した人物であり国王の命で殺されたのも史実らしいが、その前後の記録がほとんど存在せず、
謎に包まれた人物である。
高僧なのに怪人、といえばロシアのラスプーチンが思い浮かぶが、
あの殺しても死なないタフガイと比較するとこっちはちと迫力で負ける。
権力の中枢に巣食って国政を壟断したわけではなく、
やったことといえば女性を妖術で意のままにし、セクシャルな狼藉を働いたことくらいだ。
しかしそこはエンターテイメントということで、加藤保憲ばりに大幅アレンジしてしまおう。
呪術・妖術・魔道を極め、琉球王国崩壊を企む魔人ということにして、ボスキャラを務めてもらう。
そんで、プレイヤーは北谷王子となって黒金座主と彼の率いる魔物と戦うわけだ。
おお、考えてみたら結構面白そうじゃねぇか?
琉球王家秘伝の武術「御殿手(うどぅんでぃ)」には徒手格闘術の他に刀・槍・櫂・トンファー等の武器術も豊富にあるし、
そもそも多対一の状況を戦い抜くことを基本理念においている。アクションゲームにはうってつけだろう。
ついでに言えば琉球王家の国宝である短刀「北谷菜切(ちゃたんなあちらあ)」は、
刃の届かない距離にいた人間の首を落としたという伝説もある。魔物相手でも十分戦えそうだ。
うん、こりゃあウケそうな気がするね!
凶悪な魔物(マジムン)をバッタバッタと斬り伏せつつ、魔僧・黒金座主を討ち果たせ!
和風でも洋風でもない、琉球の“魔”と“闇”を描き出す伝奇アクション!
タイトルはスタイリッシュに「ボウズメイクライ」で頼みたい。
…とまぁ思いつくままに妄想を書き殴ってみたが(いつものパターンだね)、
実現までの道は遠い。なので、冒頭に上げた我那覇響のように、
沖縄出身キャラの台頭に希望を見出そうと思う。2chのゲームキャラ板にもすでにスレが立っているし、
注目度は低くないようだ。
あとは制作サイドが「好きな食べ物は猫(※)」みたいな間違ったローカルネタを持ってきてドン引きさせたりしなければ言うことはない。
※…「沖縄人は猫を食べる」という誤解が一部にある。
かつては喘息の薬として食べられていたこともあったそうなので事実無根とはいえないが、お婆ちゃんの昔話レベルであり、
若い人はまず知らない。
追記:
上記のアイマス紹介記事の中で、我那覇響の台詞にある「なんくるないさ」という言葉。
直訳すれば「なるようになるさ」なのだが、その解釈は色々ある。
楽天的な南国気質の表れとする説、諺に言う「人事を尽くして天命を待つ」に近いものだという説。
そして管理人が聞いたのは「どん底に落ちてもその苦境を笑い飛ばす」タフさを表すという説だ。
管理人はこれを海人(うみんちゅ)の町である糸満出身の女性から聞いたのだが、
なにぶん昔の話なので記憶が曖昧だ。
ただ、糸満の女性は沖縄県内でも随一の「肝っ玉母さん」気質であることは定説であり、
「なんくるないさ」の糸満流解釈としては妥当と思える。
これからPSP版買って我那覇響を愛でまくるぜヒャッハー、
という人はこれを頭に入れておけばより感情移入できる…かもしれない。
管理人ですか? 管理人はおとなしくボウズメイクライを待ちますよ。
ポニーテールも嫌いじゃないけど、どっちかと言えばスキンヘッド(の悪党)が好きなので。
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