08.12/35 コナミワイワイワールド
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 あやうく忘れるとこだったが、2008年はコナミワイワイワールド20周年だった。そんなわけで今年の締めはコナミレディで。
 いやー2008年中に更新できて本当に良かった! 年をまたいじゃったら意味ないからねハハハ!!

 ちなみに左がお馴染みファミコン版レディで、右が誰かというとゲームブック版のレディだ。
 今はもうめっきり見かけなくなったが、80年代には人気のファミコンゲームを題材にしたゲームブックが数多く刊行されていた。双葉社「ファミコン冒険ゲームブック(Wikipedia)」が有名だが、当時はコナミも出版部門を持っており、がんばれゴエモンやメタルギア、魂斗羅などのゲームブックを出していた(なぜか悪魔城ドラキュラは双葉社から刊行されていたが)。

 そしてゲームブック版ワイワイワールドだが、これは1冊にコナミマンとコナミレディ、2つのパートが収録されているという一風変わった構成が特徴だった。そう、ゲームブック版では2人が共闘するのではなく、手分けして各ヒーロー救出に向かうわけだ。それぞれの担当は以下の通り。

 コナミマン……ゴエモン、マイキー、コング
 コナミレディ…シモン、月風魔、モアイ

 物語的にはコナミマンルートはコメディ色が強く、レディルートはシリアス寄りとそれぞれ特色があった。これは救出キャラの割り振りでなんとなく予想がつくかもしれない。シモンと風魔のイケメン2人をセットにしていることからもそれがわかる。
 …うん、モアイが浮いてるよね。
 レディルートで目玉となるのは「レディとシモンが微妙にイイ雰囲気」と「ラストの風魔玉砕」で、モアイは完全に食われていた感がある。

 ゲームでのラストは、大魔王ワルダー(魂斗羅でメイン張れそうな化物)を倒して後、ステージを逆走して脱出するわけだが、ゲームブックでは、……細かいとこは忘れたけど、風魔がビックバイパーに乗ってワルダーに特攻、己の命を引き換えにしてとどめを刺すという流れだった。
 わかりやすく言うとこんな感じだ↓



 宇宙要塞を思わせる巨大な姿を現した大魔王ワルダー。戦闘機さながらの生物を生み出しながら緩慢に前進するその先には、ヒーローたちの故郷、地球がある。
 コナミマンの乗るツインビーほか、ヒーローたちはその進路を阻むように果敢に空中戦を挑む。

ジェリー・マウス、FOX2!」
トム・タイガー、FOX2!」

 無数のミサイルがワルダーの巨体に突き刺さり、爆発を起こす。しかしワルダーは痛手を負いながらもその前進を止めず、ついに地球の衛星軌道へ到達しようとしていた。

シナモン博士:
「コナミマン、ワルダーは主砲を使う気じゃ! 時間がない、早く打撃を与えないと!」

 ワルダーの遮蔽板が徐々に開き、コアが姿を見せる。エネルギーが充填される光が徐々に強さを増していく。しかし、決め手となるミサイルはすでに全弾撃ち尽つくし、コアを破壊しうる攻撃手段は残されていない。

コナミマン:
「くそ、誰もミサイルは残ってないのか!」

 その時、背後から何者かの駆るビックバイパーが姿を現す。

??:
「コナミマン、遅くなってすまん。後ろで手間取っちまってな」

 司令部に驚きが走る。その声は今まで『削岩機』と軽んじられ、誰にも期待されていなかった風魔のものだったからだ。

コナミマン
「ミサイルはあるのか?」

風魔:
「しっかり持ってるぜ。敵機を引き付けておいてくれ!」

コナミマン:
「よし、スーパーコブラプーヤン、ビックバイパーの援護に回るぞ!」

 コナミマンのツインビー以下2機がビックバイパーの援護位置に付き、弾幕を張って行く手を塞ぐ敵機を撃破していく。

コナミマン:
「風魔、頼むぞ!」

 嵐のような弾雨をくぐり抜け、ついにワルダーのコアを射程内にとらえたビックバイパー。風魔は勝利を確信してミサイルの発射ボタンを押す。

風魔:
「ビックバイパー、FOX2!」

(バチッ…)

 沈黙したままの発射口。再度の操作にも反応がない。アラートとともにパネルには「発射装置エラー」の表示が出る。

風魔:
「…くそ、故障だ! 発射できない!」

コナミマン:
「くそっ…!」

 戦場にいるヒーローたち、そして司令部に絶望が広がる。もはや地球を救う手だては残されていないのか。
 コックピット内に貼り付けた写真に目をやる風魔。そこには風魔の2人の兄たちが笑顔で写っている。

風魔:
「…コナミマン、頼みがある」

コナミマン:
「?」

風魔:
「俺の兄たちに、元気でと伝えてくれ」

コナミレディ:
「…風魔さん、何をする気なの!?」

 酸素マスクを外し、不敵に笑う風魔。被弾して火を噴きながら、ビックバイパーは一条の光となってワルダーのコアへと突っ込んでいく。

風魔:
「ワルダーのクソッタレ!汚い言葉ですまんが――
 ぶち込んでやるぜぇー!!」









 9割くらいウソが混じっているが、大まかに言うとこんな感じだ。
 より正確に言うと、風魔は最初から特攻覚悟でビックバイパーに乗り込もうとする。それを止めようとしたシモンを当て身で気絶させ、レディに「君が来るなら私は君まで眠らせなくちゃいけない。これでも子守唄を歌うのは結構苦手なんだ」と諭し、突っ込んでいく。

 個人的な好みで言わせてもらえば、この役はモアイにやらせて欲しかった。その方が絵的に面白いと思うんだよなぁ。アイツなら生身でも宇宙空間で活躍できそうだし。問題は止めようとするシモンを気絶させる際に、シャレ抜きで殺してしまいそうなところか。モアイの頭突きって威力高いから。

 ゲームブックも表舞台から姿を消して久しいが、かなうことなら再販してほしいものだ。魂斗羅といっしょに。
 …と思ったが、対戦型ゲームブックと銘打った「クイーンズブレイド」ってのがあったね。あのエロいやつ。
 あれにコナミワイワイワールドを参戦させてはいかがか。こんな感じで↓








参考画像↓






一撃… 一撃にて 汝を屠る!!


 お、この企画は結構いけるんでないか? キャラも多いからバリエーションも増やせそうだし。ただ、コングとマイキーが版権的に引っかかるんだよな。携帯アプリ版を踏襲してペン太郎(なぜか巨大化)とウパに差し替える手もあるが、やはりここは魂斗羅をですね(以下略)。

 おまけ↓















追記1:
 今回使用させていただいた参考画像は『a 適当』のしょーさん提供。詳細は『a 適当』内の管理人周り語録:あ行「イタイ!ナニヲスル!」を見てもらえれば分かるが、ファミコン「グーニーズ2 フラッテリー最後の挑戦」の一場面である。

追記2:
 魂斗羅のゲームブックについては、GAME KOMMANDERさんの「魂斗羅関連書籍」で概略を見ることができる。ヒロインまで登場する(!)オリジナルストーリーとのこと。女性主人公が出る魂斗羅はいくつかあるが、ヒロインが出る魂斗羅って他に例がないのでは。

追記3:
 ワイワイワールドと同じくヒーローテンコ盛りゲームである「ナムコ×カプコン」のOPムービーで、ヒーローのうちSTG出身のキャラが敵要塞らしきものに突っ込んでいくシーンがある。

↓これの59秒から




 これ、すんごいカッコいいシーンなんだけどゲームではそういう場面なかったんだよなぁ。超戦士×2が大活躍できそうだったのに…。


追記4:
 ところで、海外のサイトにて『ゲームキャラのナイスなヒップ』TOP10 (Game*Spark)という企画があった模様。
 この結果を見て「なんでコナミレディがランクインしてねぇんだクソッ! 欧米の奴らはモノを知らねぇな!!」なーんて怒った人もいたかもしれない。管理人? いやいや管理人は理解のある大人だから怒ったりしませんよ。年齢層の違いもあるだろうしね。
 でもファミコン世代まで含めてアンケート取ったらコナミレディがブッチギリで1位だろうな。いやマジで。




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