――チャック・ホーガン『強盗こそ、われらが宿命(下)』
Police Assaultが始まるとテンション上がる管理人です。こんにちわ。
銀行強盗FPS『Payday2』も発売から1年以上立つが、キアヌ・リーブス主演の映画『John Wick』とコラボしたりなど、いまだに話題には事欠かない。特に今はハロウィーンということもあってか、色々と大規模アップデート等のイベントが行われているようだ。
どういう状況かよくわからないが微笑ましい。楽しそうでいいですね。
他人事みたいな言い方になっているのは、管理人のやってるPayday2は盛り上がってるPC版ではなく360版だからだ。
PC版ではアップデートで女性キャラが追加されるとか2挺拳銃ができるようになったりとえらいことになっているらしいが、360版は静かなもんです。聞くところによれば発売から1度しかアップデートされていないとか。省エネ運転だね。アハハ。(貼り付いたような笑顔)
とはいえそんな360版でもプレイヤーは多く、LV1ケタ台のチンピラから100近い大悪党までいくらでもおり、遊ぶには事欠かない。冒頭で引用したようにハロウィンは悪党の季節でもあるし、このゲームをやるには実にいいタイミングといえよう。
管理人がいる2次元には魔女コスの美少女はいないが、愉快な仮装(マスク)をした男たちと一緒にいろんなお宅を訪問することはできる。具体的には銀行とか宝石店とかギャングのアジトとかね。必要とあれば力づくでお菓子をいただく楽しいお仕事です。大人しくしてないとこの魔法のステッキでお仕置きだぞー☆(←コッキングレバーを引きつつ)
冗談はさておき、正直いうとこのゲームを楽しめるかどうか若干の不安があった。
ローカライズされていない北米版であり、それでいて綿密な連携が求められるステルス重視のCoopゲーだと聞いていて、もうこの時点で管理人にとって敷居は相当高い。性格的にステルスに不向きという点は置くとしても、意思疎通に英語が必須というのが非常に厳しい。特に360版はボイスチャットしか選択肢がないので「ファッキンジャップくらい分かるよバカヤロー」ってレベルのヒアリング能力では腰も引けようというものだ。
そんなわけで「俺は善良な市民だから強盗とか興味ないし」と自分を誤魔化していたのだが、掲示板にて「マイク無しでもなんとかなるぜヒャッハー」と犯罪教唆をいただいたこともあり、購入に踏み切った。
あとこれは実際プレイして後の話だが、下記のツイートにも勇気づけられた。
狗走月白チェー @Tsukishiro_Chee
PAYDAY2のやりかた:
・ますくをかぶる
・おまわりをころす
・きんこをあける
・おまわりをころす
・おかねをくるまにつむ
・おまわりをころす
かんたん!!!!!!!
アイ・ライク・イット・ベリー・マッチ。(私はそれが大好きです)
そうか、こんな俺でも胸を張っていいんだ! って気分になったね。
引き金を引くことしかできない俺だけど、それでもみんなのために出来ることがあるってんなら、俺…銀行強盗、やってみるよ! 正面玄関から入って「エブリバディダウーーーーン!!!」(ドガガガガガガガ)ってやるよ!!
あ、赤字の擬音はマジカルステッキから星くずを振りまいた音ですので悪しからず。
もちろん初っ端から空気も読まずに突撃したりはしないが、野良のチームだとおおむね開始2分以内に通報→アサルト状態になってしまうので、管理人も仕方なく銃撃戦に参加している。仕方なくよ? 仕方なく。その割には毎回弾薬バッグ持ってきてるねって? いいえこれはお腹がすいた時用のお菓子を入れたバッグです。
不本意ながら、本当に不本意ながら、管理人にとってのPayday2は警察と銃撃戦をするゲームになっている。サツと派手に撃ち合いながらカネを運び出し、仲間を援護しながら脱出ポイントまで走るのは独特の緊張感と達成感があってとても楽し…いやいや不本意だけど、その、なんだ。つまらなくはない。
通報されずにスマートに仕事を成功させるのがこのゲームの美学だというのは理解しているが、アサルトプレイも普通のステージクリア型Coopや籠城戦主体のHorde系と比べやることが多く、それがゲームプレイに深みを持たせている。
おかげでいろんなことが起きますよ。例えば「RATS」というミッションはギャングの覚醒剤密造所を襲うわけだが、仲間の3人が怪しげな器材の前でウロウロしているので、不思議に思った管理人は「何してんの? これ何?(薬品をいじる)」→大爆発というコンボを決めてしまった。
後でwikiを見ると、このミッションは無線の指示を仰ぎながら適切な順番で薬品を合成していくという非常にデリケートなものであるらしく、管理人のようなファッキンヌーブくらい分かるよバカヤロー的な英語オンチが出張っていいものではなかった。(wikiには『オンやる前にオフとかで練習するように』と書いてあった)
思い返せばその場でキックされても仕方ないレベルの失態だったが、3人はその後も管理人を追い出すことなく付き合ってくれ、無事に最終ミッションまで終えることができた。
管理人もいつかあの3人のように、駆け出しの若い衆を見守り育てられるような悪党になりたい。
『Payday2』はいろいろ問題はあるにしても(特に360版は)、現状ではトップクラスにクールな悪党ゲーであるのは間違いない。また銀行強盗というプロフェッショナルの犯罪者気分を味わえるゲームという意味でも貴重だ。今後とも盛り上がって欲しいではあるが、コンシューマ版への対応ももうちょっと考えて欲しい。
あとあれだ、今年の夏ごろに情報が出ていたPS4版がその後音沙汰ないのも不安。このまま立ち消えになったりしねーだろうな。出るとしても来年にずれ込みそうではあるが、『Battlefield:Hardline』とカチ合っても困るぞ。
追記:
『Payday2』をより楽しむために観ておきたい映画として『HEAT』がよく挙げられるが、個人的には『44ミニッツ』ももっと知られてよい映画だと思う。
以前にもちょっと触れたが、1997年にロサンゼルスを揺るがした「ノースハリウッド銀行強盗事件」を映画化したものだ。この強盗犯(2人組)はドラムマガジン付AK47、ドラムマガジン付AR-15(M16の民間モデル)、セミオートのHK-91などで武装しており、銀行を取り囲んだ30名以上の警官と銃撃戦を繰り広げた。映画のタイトルはその経過時間――44分間――からとられている。
AK(ドラムマガジン)
HK-91
AR-15(ダブルドラムマガジン)
大容量マガジンのアサルトライフルを携行しただけでなくボディアーマーも着込み、2人のうち1人は腕や足にも防弾用のパッドを付けていたというから、もうハナから撃ち合う気満々の装備である。奇跡的に(犯人以外の)死者は出なかったものの、この事件を機にLA市警は警官の装備を改めることになった。