美少女バンド漫画「けいおん！」と、麻雀漫画「咲-Saki-」がこのほどアニメ化され、話題になっているようだ。
　それに伴ってバンドや麻雀に新規参入者が増え、以前からそれを趣味にしていた人の「自分までにわか扱いされるのがムカつく」という恨み言スレ…のように見えるが、まぁ半分くらいはジョークだろう。そんな「ヒカルの碁」みたいな影響力があるとは思えない。

　でもね、管理人は考えたよ。
　もし、可愛い女子高生がFPSをやるようなゲーマー漫画があって、それが大ヒットして日本にFPSブームが訪れたら、古参のFPSゲーマーが「俺までにわか扱いされてうぜぇ」と毒づくようになったりするのだろうか、と。
　そんな贅沢な未来を、管理人はちょっと見てみたい。

　ありえないと思うかね？ いや、案外そうでもないぞー。「ゲームセンターあらし」以降、ゲーマーを主人公にした「ゲーマー漫画」はいくらでもある。「ファミコンロッキー」「ファミ拳リュウ」「ファミコン風雲児」「ゲーセンキッド」等々、ファミコン世代なら聞き覚えのある名前がいくつもあるはずだ。

　と、思うかもしれない。確かに一理ある。だが、復活の可能性があるとしたらどうだろうか。
　これらゲーマー漫画が廃れていったのは、ゲームが豊かなビジュアル的魅力を備えるようになり、ゲームそのものを漫画化した方が受けるようになったこと、そしてシューティングに代表される競技性豊かなゲームが下火になったことだと管理人は考えている。
　例えば格ゲーは競技性という意味では十分だったが、格ゲーマーの漫画よりゲームそのものを漫画化する方が喜ばれたという点で、ゲーマー漫画復活には至らなかった。

　翻って、FPSはどうか。日本では相変わらず日陰者みたいな扱いだが、海外では「Ｅスポーツ」として競技化されており、それで飯を食っているプロゲーマーもいる。競技性という点ではRTSと並んで申し分のないジャンルである。
　ゲームのビジュアル的魅力でいうと、リアル志向が極まったバタ臭い洋ゲーキャラや、第２次世界大戦や対テロ戦などのキナ臭い舞台は、日本人にはあまり魅力的には映らない（個人的には大好きだが）。

　お分かりだろうか。FPSは「ゲーマー漫画」を今の世に復活させる要素を備えているのだ。仮に日本でCOD4を漫画化しても従来のFPSファンや軍オタにしかアピールできないだろうが、かわゆいドジっ娘がおろおろしながらFPSをやる漫画なら、それより多くの層にアピールできる。そしてFPSが持つ高い競技性は、対戦そのものをスリリングなものにできるはずだ。
　数年前と比べてコンシューマでもFPS人口は増えているし、ゲームをやる人間なら大抵は正確にイメージできるようになった今がチャンスである。


　というわけで細かいところを詰めていこうか。大筋としては、女の子…それも非ゲーマーの女の子がFPSに触れ、徐々に頭角を表していくというオーソドックスなノリがいいと思う。

　その前にタイトルはどうすべきか。この手の作品だと、４文字のタイトルが最近のトレンドである。「ぱにぽに」「らき☆すた」「みなみけ」「とらドラ！」「となグラ！」「タユタマ」「シグルイ」など、挙げれば切りがない。変に長くして説明調にするより、短い方がインパクトも出しやすいからだろう。そこでFPSにふさわしい４文字のタイトルを考えてみた。

　いかがだろうか。短く、それでいてしっかりと内容を説明している理想的なタイトルといえよう。…いや、冗談ですよもちろん。ていうかこれ、意味的に「CALL OF DUTY」に近いんだよな。

　BFBCでも主人公のマーロウがＢ中隊（バッドカンパニー）に配属された際、部隊長のレッドフォードに「call of duty sir」と言っているようだ（この動画の1：07あたり）。「命令により着任しました」というような意味だろうか。

「アレは『Reporting duty ,sir』では？」とご指摘を受けました。
英語ネタで「これ間違ってるよ？ ギャグ？」って突っ込まれたの２回目！ ごめんなさい反省します。


　ちなみにCOD4の続編となる「Modern Warfare 2」では「COD」がタイトルから消えたそうだが、これは舞台が現代になっため、徴兵を連想させる「CALL OF DUTY」という語が不釣り合いになったためだろう（アメリカはベトナム戦争以降徴兵制度を廃止している）。


　話を戻そう。漢字４文字は反則だよね。そもそも４文字タイトルが好まれるのは言いやすく覚えやすく、どう略すかで迷うこともないというメリットが大きい。４文字というより「４音」タイトルである。
　というわけでFPSっぽい４音タイトルを真面目に考えてみた。

　これいいんじゃない！？ マジで！ いやかなりマジで！！
　ちなみにコンボラとはアラビア語で「爆弾」の意味らしく、バトルフィールドシリーズでは中東勢力の兵が手榴弾を投げる際のかけ声としてお馴染みである。BFBCでも「コンボラヤドウィーヤ！（手榴弾だ！）」という声が聞ける。
（Battlefield：BAD COMPANY@wiki：用語集：ゲーム中でかわされるアラビア語集より）

　いかがだろう。一発でFPSを連想させる単語であり、なおかつコミカルな語感は萌え漫画ともほどよくマッチすると思うのだが。
　さーノッてきた！ じゃあ次は登場人物ね！ 美少女多めで華やかにいきたいね！



「コンボラ！」主な登場人物





■坂田 春美
主人公。おっとり気質のドジっ娘で、FPS同好会会長に「名前が良い」という理由で強引に入部させられた哀れな娘。ゲームに関してはド素人で基本的な操作もおぼつかず、そのうえ暴力的なモノは生理的に受け付けないというFPS不適合者。その反面、動態視力が飛び抜けて良いという才能を持つ。





■千条 花子
FPS同好会会長。名家の生まれで優雅な物腰のお嬢様だが、たまに軍人口調になる熱血漢。もとい熱血お嬢様。淑女のたしなみとして米陸軍Ｍ１ヘルメットを装備。主人公・春美の才能を早くから見抜き、一流シューターとして育てるべく鬼軍曹的に接する。ツンデレ。
FPSではビークル（乗り物）を使っての戦術を得意とする。





■権藤フリ江
眼鏡の似合う理知的な美女で、学年トップの秀才。寡黙ながらその人柄と美貌で校内にもファンが多い。何かと暴走しがちな会長のなだめ役だが、バールのようなもので暴力的な手段に訴えることも多い。
FPSでは接近戦が得意。





■堂夢 凱
FPS同好会の黒一点。最年長で皆から頼られる反面、その強面ぶりから春美からは恐がられている。天体観測が趣味で、いずれ火星に旅行したいと考えている。
FPSではとにかく撃ちまくって突っ込むタイプ。大口径火器をこよなく愛する。




　こんな感じで。
「えふぴーえす？ えっと…英語？」というレベルの主人公・春美が、FPSをイチから覚えていく過程を中心に、ゲーマー女子高生たちの熱き戦いを描くわけだ。
　常在戦場、常に銃を傍らに置き「で、誰から殺していいの？」なFPSに、ほんわかのんびりの日常系漫画は似合わぬ。バイオレンス＆エロス大盛りつゆだくなファイティング萌え漫画で行こうではないか。

　様々なFPSについてレクチャーを受けている主人公が「全部おなじに見えますけど…」などと抜かしてヤキを入れられたり、実際プレイして移動とエイムが別々なことに驚愕し「無理！ こんなの無理！ わたし脳味噌ひとつしかないもん！」と涙ながらにギブアップ宣言してヤキを入れられたり、結局芋スナに落ち着いて「この一人だけの空間が癒されますねぇ。えへへ」と和んでヤキを入れられたりと、心温まるハードウォーミングなストーリーが展開されるわけだ。
　実際的なノウハウ漫画としても、独特の操作法に慣れるところから始まって、基本的な立ち回りの習得、３D酔いの克服、予備知識として銃器・兵器関連の学習など、描くことは山程ある。

　で、もちろんライバルたちとの熱い戦いも用意されている。他校のFPS同好会や、都内トップの名人、はては海外のプロゲーマーまで登場してLAN対戦でドンパチやり合うわけ。
　負けたらペナルティとして脱ぎます。１デスにつき１枚脱ぐ（ヘッドショットなら２枚。なお、靴下は着衣に含めない）というルールにすることで、エロ要素もごく自然に無理なく取り入れられるという寸法だ。「ファミコンロッキー」的に無理矢理パンチラを量産する手もあるが、美少女ゲーマーが「負けたら脱ぐ」方式の方が断然スリリング＆エロティックだと考える。脱衣麻雀的に。
　作品のキャッチコピーは「それなら…FPSで勝負よっ！」で行こうか。

　この手のモノのお約束として、だんだん相手もエスカレート。FPSの上手い人間を集めてサイボーグ兵士にし、世界を征服しようとする悪の組織とかが出てくる。
　…こういう荒唐無稽な悪役は「ゲームセンターあらし」からゲーマー漫画では定番なのだが（児童漫画だしね）、FPSでやるとちょっと洒落にならない面があるね。実際の軍隊でもFPSを教材として採用しているところがあるっていうし。



　どうでしょうこの企画。案外いけるような気がしてきませんか。
　管理人みたく戦場太郎もフリーマン博士も「萌えキャラ」でくくるようなチンピラじゃなくて、ちゃんとした萌え漫画家に描かせれば人気出ると思いますよ？（責任は持たないけど！）
　アニメ化して人気爆発するところまでリアルに想像できますよ？（それは妄想と言います）。オープニングはFPS同好会の美少女たちwithギリースーツダンサーズが踊ります。曲名は「東京ドンパチ娘」で行けばオッサン世代も釣れますよ（もうお爺ちゃん世代です）。
　あとは掲載誌をどこにするかが問題だなー。あ、そうだ！ 米陸軍に出資してもらって洋ゲー専門誌を立ち上げ（以下略）



追記１：
　FPS漫画のタイトルとして、４文字ではないのだが他にも候補がある。
　「ハイヤーハイヤー！」ってのも面白いと思うのだがどうだろう。
　BFBCwikiによれば、ハイヤーとはアラビア語で「英語でいうLet'sに相当する単語。『急げ』という意味でも使われる」とのこと。
　ゲーム中では拠点を奪取された時だったか、金塊箱に爆弾を仕掛けられた時だったか、とにかくヤバい状況で退却をうながすような感じで使われていた。
　漢字４文字で「総員撤退！」よりもカワイくていいよね！ ね！

追記２：
　考えてみれば、女の子にFPSを手取り足取り教えるってシチュエーションって滅多にないよね。「ぷよぷよ」みたいなゲームならまだしも。
　そういう夢を語った「女の子が一緒にFPSをしてくれるサービスはないのか」というスレが以前2chにあった。

27 ：名無しさん＠お腹いっぱい。：2006/01/15(日) 10:54:56 ID:vgCeNz0u
　　女の子を一回倒すたび、女の子のあそこに入ってるあれがブルブルって震える
　　もし自分が倒された場合は、女の子のあそこに入ってるあれがブルブルって震える

28 ：名無しさん＠お腹いっぱい。：2006/01/15(日) 11:18:28 ID:TR+s/6eR
　　とりあえず落ち着け軍曹

　やっぱ難しいね。いろんな意味で。