ハードボイルド・アクション「ザ・ミッション-非情の掟-」。
この映画の魅力についてはこちらを見てもらうとして、ここではそのカッコ良すぎる銃撃戦について。
「カッコイイ銃撃戦」で管理人がまず思い浮かべるのが「男たちの挽歌」に代表されるジョン・ウー的なダンス・オブ・バイオレンスなのだが、こちらはそれとは全く対称的。
基本的にリアル志向、というのもあるが、「挽歌」が“動”とすれば、こちらは“静”の銃撃戦といえるだろう。全編がそうだというわけではないのだが、終業後のショッピングセンター(どうもジャスコらしい)内で、ボスを護衛しつつ襲撃者と対峙するシーンがとにかく素晴らしい。
襲撃者の第一撃をしのぎ、素早く動いて防御の体勢を取る5人。それぞれが銃を構え、全方位を警戒する。
誰も『敵の襲撃だ!気をつけろ!』などと視聴者へ解説したりはせず、微動だにせず相手の出方を探る。時おり単発的な銃声が響きわたるだけの、静かな戦い。銃撃戦と呼ぶにはあまりにも静かで、かつ緊迫感にあふれている。
時が止まったかのような情景を映し出すカメラワークもこれまた効果的に使われており、かっこよさを増している。このシーンのためだけに観ても決して損はするまいと思える映画だ。
とはいえ、物語面でもすごい面白いので、お勧め。短い映画だし。
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