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14.01/15 その200
2014年に楽しみなもの・その1






 本当は、お正月ということで閲覧者の皆様に落とし弾をあげようと思って準備していたんだけど……もうそんな時季でもないよね。やめやめ。また来年に回すことにしましょう。命拾いしたな。

 さ、そんなわけで2014年がやってきたが、今年はどんな年になるだろうか。消費税増税など景気の悪いニュースはいくらでもあるが、そういうことについて思い悩むのは当サイトの担当ではないので、ここはひとつ新年にふさわしく「2014年に(当サイト的に)楽しみなもの」を列挙してみたい。

 つらつらと書いているうちにかなり文章量が多くなってしまったので2回に分け、今回は“その1”ということでやってみたい。




ゲーム
・Titan Fall――全ての弱きものたちへの祈り
・Wolfenstein:The New Order――ヒーローは常に独り
・Sniper Elite 3――帰ってきた金玉痛打

映画
・ザ・レイド GOKUDO――インドネシアから殴り込み!
・300:Rise of an Empire――ペルシアから殴り込み!
・クローズ EXPLODE――鈴蘭から殴り込み!






■ゲーム

・Titan Fall
――全ての弱きものたちへの祈り



 「2段ジャンプや壁走りによる3次元機動」「ロボット兵器がガシガシ歩く戦場」と、ひとつでも十分個性になるような要素を豪勢に2つもブチ込んだ新世代FPS。ゲームライフの8割をFPS/TPSに注ぎ込んでいる管理人としては、FPSを次のフェイズに移行させうる存在として穴の開くほど注目しているタイトルだ。
 それらの要素に加えて管理人が期待しているのは、制作のRespawnがインタビューで度々強調していた“プレイヤーの生存性のアップ”である。それは単純に死ににくするということではなく、すぐにやられてしまう非エースのプレイヤーもゲームを楽しめるように、という配慮から来ており、AI兵士を多数参加させることで「キル数の底上げ」を狙っているという。このコンセプトは“プレイヤーはコンスタントなキルを得ることが好きだが、コンスタントに殺されることは好まない”という彼らの言葉によく表れている。

 管理人は深く感動したね。一見当たり前に見えるこの言葉は、ほぼ全ての対戦ゲームに共通する「狼は生きろ。豚は死ね」というドグマに挑戦するものだからだ。
 そう、まさしく挑戦である。TitanFallのAIはプレイヤーの穴を埋めるBOTではなく、独立した要素としてゲームバランスの根幹に関わっている。TitanFallが新世代FPSになり得るか否かはこのAIかかっていると言っても過言ではない。考えようによっては3次元機動やロボット兵器よりもよっぽど重要な要素だろう。

 管理人的には、彼らの試みを全力で応援したい。毎回デス数がキル数を上回るような人間にとって、このAIによる挑戦は福音となる可能性があるからだ。
 CODのデスストリークのように、弱者救済のシステムはこれまでいくつもあった。しかしその多くは「ないよりマシ」という程度に過ぎず、本当の意味で救済になっていたとは言えない(COD:BOの『ダッシュ可能な距離が伸びる』というデスストリークは悪意すら感じた)。だがTitanFallの目指す“キル数の底上げ”は、それとは全く違うアプローチでヘッポコプレイヤーに手を差し伸べようとしている。
 「えーマジK/D1以下!? OMG Noooob!!」「1以下が許されるのは小学生までだよねー」「キャハハハハ!」なんていう連中に俺の心は分かるまい。だが、エースプレイヤーや求道者だけがFPSをやっているわけではない。
 デスストリークは「ヘッポコプレイヤーの強化」であるため、強くしすぎれば上級者が理不尽なリスクを負うことになり、対戦ゲームの基本構造を壊しかねない。しかしTitanFallのシステムは強化ではなく、初心者にキルの機会を提供することで心理的なストレスを和らげ、いたずらに頭を押さえつけられるのを防ごうとしている。この切り口はFPSに限らず多人数対戦ゲーム全般に応用が可能ではないだろうか。
 その可能性を開く意味でも本作には期待するところ大である。





・Wolfenstein:The New Order――ヒーローは常に独り



 第二次大戦でナチスが勝利し、世界を鉤十字に染めた世界。昏睡から目覚めたアメリカ軍人B.J. Blazkowiczは、この歪んだ世界に立ち向かうべく“鋼と雷の軍隊”にひとり叛旗を翻す――。

 FPSのイメージとして「筋肉モリモリのオッサンが銃をブッ放すゲーム」という画を思い浮かべる人は少なくないだろう。だが実際のところ、そういう露骨なマッチョイズムは今世代(2005年〜)ではほぼ消えている。今の主流はリアル寄りの兵士やアーマーに身を包んだSF風の戦士であり、80年代アクション映画めいた脳筋ビジュアルにはほとんどお目にかかれない。
 無邪気に筋肉と暴力を礼賛できた時代はすでに過去のものとなったが、そんな過去からの挑戦状ともいえるのが本作である。FPSの始祖ともいわれる『Wolfenstein 3D』(1992)に連なるFPSだ。


Wolfenstein 3D



 やだ…素敵…♥(頬を染めながら)

 もっとも今作はかつてのようなマッシヴ&アグレッシヴな雰囲気はなりをひそめ、B級ながらも渋めのトーンになっているように感じる。まぁ時代の流れだろうね。かのGears of Warも90年代に出ていたらマーカスは確実に半裸だったと思う。
 筋肉はさておき管理人が注目している理由は「シングルプレイオンリーのFPS」という点である。昔からFPS/TPSはマルチプレイがあって当たり前、今ではシューター要素のあるRPGもマルチプレイを導入する時代だが、そんな中で「シングルプレイならではの楽しさ」を追求しようという姿勢に惹かれる。
 もともと一人称視点は臨場感にすぐれているので、世界観に浸りながらじっくりプレイするゲームに向いている。そもそも管理人がFPSにハマったのも『Medal of Honor:Allied assault』のシングルプレイが楽しかったからだし、広義のシューティング・ゲームとしてFPSはまだまだポテンシャルを秘めていると思う。
 対戦やCoopでワイワイやるのは確かに楽しいが、そういうプレイをしている時の自分は“素の自分”であり、タフで男前な主人公ではない。マーカスやダンテやクレイトスさんになりきって楽しむには自分ひとりだけの空間が絶対に必要なのだ。

 余談だが、マルチプレイがないとシューターじゃないという風潮も最近見直されているように思う。昨年の例だと『Bioshock:Infinite』は前作で導入したマルチを廃してシングルオンリーに立ち返ったし、『Metoro:Last Light』もシングルオンリーながら好調なセールスを記録した。これから出る『Mad Max』もマルチプレイは搭載しないと発表している。
 業界全体がマルチプレイ重視の方向へ舵を切っている中で挑戦的ともいえる試みだとは思うが、適切な住み分けがなされつつあるとも言える。この『Wolfenstein:The New Order』も、リソースの全てをシングルにつぎ込んだ作品として、FPSの可能性に新たな光を当ててくれればと思っている。





・Sniper Elite 3――帰ってきた金玉痛打




 ライフル弾が人体を貫通し破壊する様をスロー&透過でじっくり見せるキルカメラ演出が話題になった『Sniper Elite V2』。狙撃の映画的な迫力を見事にゲームに持ち込み、また睾丸を撃ち抜く「ナッツショット」の透過描写は全世界の男性ゲーマーを戦慄させた。




 およそ男子が想像しうる最大級の苦痛(Max Pain)を視覚で描写したゲームとして、管理人の中では今も最上位に位置するゲームである。
 金玉はさておき、その待望の続編となる3ではアフリカ戦線に舞台を移し、孤高の狙撃手カール・フェアバーンの戦いを追う。

 前作は個人的に2012年で最もハマったシューターだった。そのへんの思い入れは雑文178179で十分語ったのでここでは繰り返さないが、「もうちょっと自由度があれば…」と残念に思ったのも事実だ。3ではそのあたりが改善されているそうで、否が応にも期待が高まる。
 ところでアフリカ戦線はWW2モノのシューターではあまり出ていない気がする。管理人が今世代でぱっと思い出せるのはCOD2くらいだ。ヨーロッパ戦線と比較すると市街地等が少なくマップにメリハリを出しにくいからだろうか?
 見晴らしがよさそうで狙撃には都合がいいだろうが、1作まるごとそんな感じだとゲームとして物足りない感じになりはしないかという不安もある。
 まぁ管理人が考える程度のことはデベロッパーも考えているだろうし、よく考えたら前作もベルリン一本槍なステージ構成だったわけで、別にたいした問題ではないかもしれない。

 個人的にはライバルスナイパーと対決するような展開を強く、強く希望したい。もともとスナイパーは孤高の兵士だけあって個人的な決闘シチュエーションと相性がよく、スナイパーものの小説などではわりと定番の展開ではあるが、特に『鼠たちの戦争』は素晴らしかった。



 やつのスコープが見える。その後ろにはやつの柔らかい目がある。
 低いほうの標的だ。呼吸を止めろ。
 十字線。美しい。
 マーク。
 これで終わりだ。
――デイヴィッド・L・ロビンズ『鼠たちの戦争(下)』


 もうね、ちょーかっこいい。この緊迫感を是非ともゲームで味わいたい。それでライバルを睾丸破壊で倒したりすると悲しいまでに台無しになるだろうけど。




■映画


・ザ・レイド GOKUDO
――インドネシアから殴り込み!




 インドネシア武術「シラット」が炸裂する格闘アクション映画「ザ・レイド」待望の続編。サブタイトルの「GOKUDO」は物語に日本のヤクザが絡むことから来ていると思われるが、Vシネマめいた安っぽさを感じるのは偏見だろうか。
 それはさておき、前作は格闘アクションとして熱くなれる映画だった。ギャングの根城を急襲した特殊部隊が逆に袋のねずみになるという限定シチュエーションもののアクションだが、スピーディーかつ痛そうな格闘描写が凄まじい。前作の日本公開時にはすでに2の製作が発表されており、管理人はこの日が来るのを首を長くして待っていたのだ。
こんな感じで。

 ちなみに前作で強い印象を残した役者が、殺し屋“マッド・ドッグ”を演じたヤヤン・ルヒアン。小柄なオッサンでビジュアル的にはあまりパッとしないのだが、主人公役のイコ・ウワイスと同じくシラットの使い手であり、アクションがすっげえカッコいい。また役としても「こっ…こいつカッコええええ!!」と思えるシーンがあったりとインパクトある役どころだった。このヤヤン・ルヒアンもしっかり『GOKUDO』で続投するようなので、キャスト的にも大安心だろう。
 前作はハリウッドがリメイク権を獲得しているそうだが、彼ら“シラット使い”たちの生身の迫力を超えられるかどうかは怪しいものだ。




・300:Rise of an Empire――ペルシアから殴り込み!




 ムッキムキのスパルタ戦士300人がペルシア軍100万を相手に大暴れ! という激燃えシチュエーションで話題になった痛快筋肉アクション映画『300(スリーハンドレット)』待望の続編。
 前作は筋骨逞しい戦士の暴れっぷりに加えてペルシア帝国の繰り出す面白ウォリアーの面々もことごとくキャラが立っており、痛快なだけでなく体の奥底で何かが燃え上がるような快感を得られる映画だった。観終わってもしばらくは「This is SpartaaaaaaaN!!!」という雄叫びが耳から離れなかったが、どうやら観た人の多くが同じように感じたようで、至る所でネタにされていた。また2chの映画板でもネタスレが立ち、大いに楽しませてもらったものだ。


【300】こんなスパルタは嫌だ!【300】

1 :名無シネマさん:2007/06/10(日) 21:43:18 ID:9+g/qs7/
他国からの借金を踏み倒して
「これがスパルタだ!」
と開き直る。

429 :名無シネマさん:2007/07/12(木) 21:53:03 ID:ioxtQeEV
池袋の乙女ロードに新規開店する「スパルタ喫茶」

432 :名無シネマさん:2007/07/12(木) 23:39:21 ID:LroA18iw
>>430
店に入るとまず職業を聞かれ
注文をすると 「取りに来い!」と言われ
気に入らない客は蹴り出されるのか・・・

433 :名無シネマさん:2007/07/13(金) 00:06:44 ID:4ZCkBz13
いいね。叱られたい現代人にピッタリ

436 :名無シネマさん:2007/07/13(金) 00:42:43 ID:l5q2kjGm
>>435
団体で行ったら人数分の料理は出てこない予感
欲しければ仲間から奪い取るのだ

438 :名無シネマさん:2007/07/13(金) 01:30:25 ID:0j/L3qvL
注文したものに髪の毛が入っててクレームつけても
「それがスパルタだ!」
で済まされるんだろうな



518 :名無シネマさん:2007/08/01(水) 15:31:15 ID:RQgQxcIZ
もうすぐ公開「オーシャンズ300」


519 :名無シネマさん:2007/08/01(水) 16:55:33 ID:NOtnV1Wt
>>518
  多すぎるwww


534 :名無シネマさん:2007/08/04(土) 00:43:49 ID:7DCXp18g
郵便配達は300度ベルを鳴らす


556 :名無シネマさん:2007/08/06(月) 21:57:57 ID:tg86Grqw
隠し砦の300悪人


557 :名無シネマさん:2007/08/07(火) 01:13:07 ID:EJxwIZzU
>>556
  そんなにいたら隠し切れねぇぞw


590 :名無シネマさん:2007/08/11(土) 06:09:07 ID:XC10zQ7x
世界がもしスパルタン300人の村だったら


591 :名無シネマさん:2007/08/11(土) 21:09:54 ID:Awp50D1R
この森で300人のスパルタンはバスを降りた


607 :名無シネマさん:2007/08/15(水) 21:09:14 ID:ylQWrb4c
白雪姫と300人のスパルタン


647 :名無シネマさん:2007/08/25(土) 20:56:48 ID:sm6O1Va8
となりのスパルタン



 そんなわけで『300』は管理人にとって忘れられない映画であり、今では『デス・レース』と並ぶ元気回復映画、いわば心のビタミン剤となっている。監督は前作のザック・スナイダーから変更になったようだが、新監督はCMディレクター出身とのことなので、前作におとらず凝った画作りをしてくれることを期待したい。
 なお今作も『300』同様、フランク・ミラーのコミックが元になっているらしい。




 もちろん映画公開と同時に邦訳が出るよね? つうか出なかったらスパルタ的に抗議することも視野に入れねばならんな。




・クローズ EXPLODE――鈴蘭から殴り込み!



 原作漫画のファンということもあるが、小栗旬主演の『クローズZERO』が大好きでしてね。
 父への反発からガムシャラに鈴蘭の頂点(てっぺん)を目指す主人公・源治の成長や、彼に手を貸す三下ヤクザ・ケンとの友情など「クローズ」本編とは一味違うドラマがあり、それが鈴蘭の頂点争奪戦という男子大興奮☆な舞台立てとうまく絡み合っていた。また、源治のライバルとなる“百獣の王”芹沢多摩雄がこれまたナイスガイで、飄々としつつも友情に厚いその姿勢には源治と対になる主人公としての風格があった。
 個人的にうならされたのは原作で最強の男だった“リンダマン”こと林田恵の扱いだ。寡黙かつ仲間を作らない孤高の存在というあたりは原作と同じだが、ZEROでは孤高っぷりをさらに推し進めて“圧倒的な威圧感を持つ不気味な男”として描き、鈴蘭の底知れなさを象徴するキャラクターにしている。出番は少ないながら、原作ファンとして強烈な印象を受ける役どころだった。

 余談ながらZEROには映画『デビルマン』で不動明&飛鳥了を演じた伊崎右典・伊崎央登が、芹沢軍団の一角を占める双子の兄弟「三上学&三上豪」として出演していた。デビルマンの評価はグレイトフルにアレだったらしいが、ZEROでは不良少年の演技が実に堂に入っていた。ひょっとして素なんだろうかね。

 ZEROの話ばかりになってしまったが、それだけ大好きな映画なのだ。世紀末ムード漂いまくりの鈴蘭の描写も良かったし、不良少年どものビジュアルも管理人の琴線にビリビリ来た。その後に作られた『ZERO2』は管理人の中で無かったことになっているが、キャスト一新で今度は良いものができるかどうか、やっぱり期待せずにはいられない。



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 ゲームも映画も暴力的なモンばっかりだって? うん、まぁちょっと今回は偏っちゃったけど、次回の「2014年で楽しみなモノ・その2」ではバイオレンスは脇に置いて、もうちょっと文化的なやつを挙げてみる予定だ。いやほんとに。



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