05.09/25 龍が如く
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ゲームに、飽いた人たちへ。

そして、ゲームを愛する人たちへ。


 というわけで今回はSEGAの新作「赤ちゃんはどこからくるの?」…と見せかけてヤクザアクション「龍が如く」について語ってみる。まずはストーリー紹介。


欲望と暴力が渦巻く街……神室町。
親友の為、愛する女の為に 「親殺し」 という汚名を背負った一人の男がいた。
彼の名は桐生一馬。かつて “堂島の龍” と呼ばれた伝説の極道。
そして10年後、運命に導かれて男は再び神室町へと戻る。
そこで彼を待っていたのは、自分を恨むかつての組織の人間たちと危険な罠だった。
次々に起こる謎の事件が孤独な彼を更に追い詰める。
そして男は100億の価値があるという 一人の少女と出会う。
2人の運命が交わる時、男は戦いを誓う。
未来を信じる少女のために。過去から逃げた自分を取り戻すために。
そして2人は 「人として生きることの意味」 を見つけてゆく。



 「a 適当」さんでこの情報を知り、さっそく公式サイトを見てみたところ…管理人の脳内に生息する妖精(モヒカン頭)が語りかけてきた。「こいつぁひょっとするとお前の大好物だぜ」と。…いやマジで。
 ヤクザ映画は数あれど、ヤクザを主人公に据えたゲームは決して多くない。管理人がぱっと思いつくのは「銀河任侠伝」「SIMPLE2000シリーズTHE任侠」くらいだ。なんで純和製の暗黒街ゲーがないんだと歯がゆく思っていたが、やっとその想いが叶う時が来た。

 で、ゲーム内容についてだが「a 適当」のショウさんも述べておられるように、これはあの「シェンムー」の後継作品という見方が一般的である。すなわち緻密に作られた箱庭を歩き回って色々できるというのがウリ…だと思う。多分。
 管理人はシェンムー2をちょっと触った程度なので、「シェンムー的ゲーム」という見方に期待も悲観も抱いていないが、かつてシェンムーを愛した人々は「どれだけ緻密な箱庭になるか」ということを気にかけているようだ
 しかし、シェンムーは70億という大金をつぎ込んで作られたにも関わらず、世間一般にはコケたゲームとして知られている。それゆえ、シェンムーの血を受け継ぐ(と見られる)この作品に不安を抱く人も少なくない。「SEGAは黒字を出したくない理由でもあるのか」とあんまりといえばあんまりな声が出たりもしている。

 管理人はというと、ゲームのシステムよりストーリーの方が気になっている。なぜかというとストーリー監修をあの馳星周が受け持っているからだ。
 「不夜城」「鎮魂歌」「漂流街」等の新宿歌舞伎町を舞台にした小説を書いてきた作家であるし、また自サイトでFF10のストーリーをコキおろしつつ「誰か大人が楽しめるRPGを作ってくれないものか」とボヤいていた人物だけに、龍が如くの「ゲームに飽いた人たちへ。そしてゲームを愛する人たちへ。」というコンセプトにも合致する起用と思う。
 「龍が如く」の物語は馳が描いてきた物語とは180度違うが、そこを踏まえてリアリティを付加してくれればいいなと管理人は期待している。


 …ただ、主人公のヤクザと幼い少女、という組み合わせは漂流街におけるマーリオとカーラを連想させてものすごく不吉な気分になってしまうのがちょっとアレだ。敵方に

「売り飛ばす前に、おれが味見をしてみてもいい。
 ガキのあそこってのは、病みつきになるらしいからな」


 などとのたまうヤツが出てこないとも限らん。主人公がこの世の全て、とりわけ己自身を呪いながら銃口をくわえるブラックアウト的結末もありうるかもしれん。…そういうゲームもひとつくらいあってもいいか、と思わなくもないけどね…。
 あとあれだ…。「主人公が実はホモ」ってのは正直勘弁してほしい。

 「コンシューマで、しかも大手メーカーがそんな冒険しねぇだろ」とか思った人。
 甘い。
 7年ほど前の話だが、当時すでヒットメーカーだったスクウェアが 似たようなことをやってるんだよ! ゲイ+元男のコンボには死にそうになったわ!ボケッ!





 とりあえず、踏み込む場所は吟味していただきたいと思う次第である。



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