12.05/09 その171 テレビの前にトラップ仕掛ければいいんじゃね?




 そういえば『貞子3D』公開まであとちょっとじゃないの。
 前世紀末にホラーブームを巻き起こした映画『リング』の黒幕というか元凶“山村貞子”の新映画ということらしいが、原作者の鈴木光司によるオリジナルストーリーとのことで、『リング』のリメイクではないらしい。
 なに、貞子を知らない? ほらアレだよアレ。F.E.A.R.シリーズのヒロインでアルマっているでしょ? あれの日本バージョン。つまり和風アルマといえば分かりやすいだろう。ロング黒髪ってとことかまんまアルマだよねアハハ。

 いや冗談ですよ冗談。ビデオテープ投げないで。
 しかし『リング』が公開されたのってもう14年も前なんだよな。ファイナルファンタジー7発売の翌年(両方とも1/31なのできっかり1年後!)というと隔世の感があるね。VHS規格のビデオテープはとうに過去の遺物となり、分厚いブラウン管のテレビもほとんど姿を消してしまった。新作では貞子もネット上の「呪いの動画」から出現するようで、前世紀よりもデジタルかつグローバルでユビキタスな怨霊になっているようだ。

 ところで、貞子を知らない人はいないにしても“ホラーキャラの記号”としてしか知らない人も多いのではないだろうか。かくいう管理人もその一人で、リアルタイムで“貞子”ムーヴメントを通過しつつも映画には全く触れずに来た。だってホラーだからね。下手すると心臓止まっちまうからね。
 それでも貞子というキャラクターに対し多少親しみめいたものがないでもないのは、2ch半角二次元板『貞子タンのエロ画像きぼんぬスレ』によるところが大きい。カレーに蜂蜜を大量投入するがごとく、ホラーに萌えを山ほどぶち込んで怖くない何かに変えてしまうという遊び心が満載でとても楽しかった。ゾンビはどれだけ萌えを入れても所詮ゾンビだが、幽霊タイプは萌え化と相性がいいですな。

 今現在もスレには自作絵が投下されたりと賑わっているわけだが、以前当サイトでも触れたラブコメ(?)風ビジュアルノベル『ほん呪!』も第3話まで公開されたようだ。…第1話公開は去年くらいだったかなーと思ってたが、もう3年も前だった。ついでだからまとめてリンク貼っておこう。


【ほん呪! dubbing girls revival fest】

第1話
(DLページ)
第2話
(DLページ)
第3話
(DLページ)

※第2・3話を解凍後、フォルダ内に「savedata」フォルダがあるかどうか確認した方がいい。もしなければ手動で作ること。でないとセーブができないので注意だ。



 偶然「呪いのビデオ」を観てしまったフリーター、安野鉄五郎のもとに現れたのは、貞子と名乗る小さな少女だった。本来の記憶と能力を失っているという貞子は、彼のアパートに居候しつつ力を取り戻そうと奮闘する。初めは辟易していた安野も、徐々に彼女に対する気持ちが変化していくのを自覚するようになる。

 という感じのストーリーで、傲岸不遜だけどちんちくりんの貞子と、小気味いい突っ込みが持ち味の悩めるフリーター安野の日常が描かれる。2話では安野が内に抱える将来への不安や自分自身への苛立ちなども描かれるなどシリアスな色も強くなってきたが、ギャグのテンションは相変わらず高い。特にラストの告白(?)シーンはいい意味で色々と最悪だった。
 あとあれですな。ようやくラブコメらしくなってきた…というか、ラブを通り越して性的な描写が散見されるようになってきた。



 2話冒頭で「子供はどうやって出来るか知ってるか」との問いに「結婚すれば出来るに決まっておろう」などと答えていた無垢な貞子が、蕾を強引にこじ開けられるように性知識を植え込まれる様はあまりにも無惨で哀しかった(わざとらしくハンカチで目元を押さえつつ)。言っておきますが18禁ではありませんので変な期待はしないように。きわどいシーンもあるにはあるけど少年誌でもいけるレベルです。
 2話以降は安野の学生時代のエピソードなども語られ、今後ますます面白くなりそうな気がする。1年に1話くらいのペースで製作が進められているようだが、今後も注目していきたい作品だ。


 …という風に管理人の“貞子”像がいかに偏っているかお分かりいただけたと思うが、昨今の『貞子3D』プロモーションを見るに、今や公式の貞子もそう変わらないのではないかと思える。
 東京ドームで始球式を担当したりハローキティとコラボしたり、はてはモバイルゲームに“萌え貞子”が登場したりなど、ホラーキャラらしからぬ愛嬌をふりまいている。……始球式はシュールすぎて反則だろアレ。
 考えてみれば無理もないことで、映画公開からの14年で“山村貞子”はホラーキャラとしてのヴェールを剥がされてしまっている。長い黒髪やテレビから這い出てくるビジュアルは完全に記号化し、一種のアイコンとして愛され親しまれはしても、恐怖の存在としての凄味は薄れてしまった。いったいこんな状況で『貞子3D』がヒットするのだろうかと他人ごとながら不安になる。
 今回の映画で初めてを貞子を観た人の反応は、恐怖じゃなくて「おお! コレが噂の貞子さんか! 感激!」みたいになるんじゃなかろうか。初めてプレデター観た時の管理人のように。こりゃそのうち貞子vs呪怨とかやるフラグかもしれんな…。

 お前は貞子3D観に行くのかって?
 行くわけないじゃんホラー映画なんて。頼まれたって嫌だね。ただでさえ心霊ホラーは鬼門なのに、映画館で立体音響で3D映像とか拷問通り越して処刑に近い。家族を人質に取られでもしたら観念するけど、DVDで観るからそれまで待ってとギリギリまで交渉すると思う。
 そのくらいホラー映画は苦手です。まぁアクション映画の要素もあればその限りではないけど。アクション8、ホラー2くらいのF.E.A.R.3ブレンドならいけます。



追記:
 よく考えたら「恐怖のヴェールをひん剥かれたホラーヒロイン」って位置

づけはF.E.A.R.のアルマと同じですな。ということはあれだ、貞子と同様、

アルマも萌え展開いけるってことですな。えーと、まず何から始めればいいんだ? 半角二次元板にアルマたんのエロ画像キボンヌスレを立てるとか? いや今ならFacebookのグループとかがいいのか?
 主人公のポイントマンと、見た目ロリな母親のアルマとの組み合わせでSSとか漫画とかビジュアルノベルとか色々いけそうですよマジな話。

 しがないフリーターのポイントマンと居候(幽霊)である弟のフェッテルが暮らす安アパートに、アルマ母さんが乱入してドタバタを引き起こす。

バイト先のコンビニATCのハーラン店長やストークス先輩、アパート大家のジンおばさんや米屋のベケットも巻き込んで、ポイントマンは今日も仏頂面。跳び蹴りと銃弾が炸裂するスラップスティック・マザーコメディ!
 ってのはどうですかね。タイトルは「あるまんが大王」とか。そりゃ古いって?じゃあ「Pマンくんの家庭の事情」だな。無邪気なアルマに揺れるポイントマンの思春期ハートにフォーカスした性倒錯ラブコメという方向で。マザコンとロリコンを併発とか救いがたい主人公だなオイ。


 そういやポイントマンの年齢だけど、有志がゲーム内の情報や公式サイトの設定から推測した限りでは、初代F.E.A.R.の時点で21歳だそうだ(→ストーリーを教えてもらうスレ暫定Wiki。3は1の9カ月後という設定だから、仮に1歳年をくったとしても22歳。『ほん呪!』の安野くん(24歳)より若い。…こんなビジュアルなのに。



 まぁフェッテルの後退っぷりよりはマシですけどね。ヒゲ剃ったら意外と年相応に若い顔立ちかもしれんし。



※過去のF.E.A.R.更新
雑文その152・F.E.A.R.3――ふぃあーまんが三連発
雑文その151・F.E.A.R.3――たとえ神のようにはなれなくても
雑文その150・F.E.A.R.3――もう夏だし恐怖でも克服するか
雑文その27・恐怖<FEAR>を克服せよ。心霊ドンパチFPS「F.E.A.R.」



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