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14.02/03 その201
2014年に楽しみなもの・その2





 雪女の衣装を現代風にアレンジするならどんな感じになるだろうか、と考えて真っ先に思い浮かんだのが、映画『マトリックス:リローデッド』のザ・ツインズだった。あの映画には色々と不満もあるが、衣装のカッコ良さは管理人の好きな映画のうちで1、2を争う。

 …という話はまた今度にして、前回に引き続き「2014年に楽しみなもの・その2」をあれこれ語ってみよう。年度末でバタバタしてるとか2月は日数少なくて大変とかバレンタインまでもう秒読みだよどうしようとか色々大変な人もいると思うが(具体的には管理人)、明日に希望を抱きつつ行ってみようかー。




ミリタリー
 ・第一次世界大戦――とりあえず毒ガスかな
 ・カラシニコフ――最後の銃器設計者への追悼

その他
 ・妖怪――どうせモテないし百鬼夜行でもしようぜ!
 ・UMA(未確認生物)――ネッシーはずっと俺の心にいるよ






■ミリタリー

・第一次世界大戦
――とりあえず毒ガスかな



 以前も「第一次世界大戦のFPSを出せ!」的なことを書いたように、第一次世界大戦に興味があるのですよ。WW2と比較して地味なイメージを持たれやすいが、航空機や戦車、毒ガスといった近代兵器がゾロゾロ登場したあの戦争は軍事的にもWW2の母胎というにふさわしく、兵器・戦術の面でも興味を引かれてやまない。
 そして今年は第一次世界大戦の勃発から100年の節目にあたるわけで、ミリタリー趣味のない人もあの戦争に思いを馳せ、歴史に学ぼうとする土壌が整っているわけだ。きっといろんなものが出てくるに違いないぞー。一般向人けには「これ1冊でわかる第一次世界大戦」的な入門書が、ミリオタ予備軍向けには各種兵器のガイドブックが、ゲーマー向けにはもちろんWW1モノのFPSがリリースされて、萌えオタには塹壕これくしょん、毒ガスこれくしょんといったブラウザゲーの登場が期待される。
 昨年のコミケではパンフレットのサークルカットが「艦これ」の
島風で埋めつくされたというが、今年は一面ガスマスクで埋まるね。めぐりめぐって人気が一般にも波及し、秋ごろには「ガスマスク系女子」がトレンドになると思うね。ワーオ! 超楽しみ! 消費税引き上げとかどうでもよくなっちゃうね!

 ちなみに今管理人が読んでるのはこれ。戦争の勃発から戦後処理までの各国の政治状況に的をしぼった本で、軍事面はばっさりカットしているが、バックグラウンドを知るにはちょうどいい入門書だと思う。管理人はミリオタでも歴史オタでもない一般人ですからね。当然入門書から入りますよ。
 ざっと読んでみた感じ、ヒトラーが中心になって引っ掻き回していたWW2と違い、各国の絡み合いがかなり複雑なように感じた。発端はセルビアとオーストリア・ハンガリー帝国のいざこざだが、それぞれの背後についているドイツとロシアの戦争に発展し、さらにフランス、英国が参戦して列強そろい踏みの大戦争に発展、さらにアメリカも加わって戦争の加熱度を底上げしている。
 またWW1は帝国主義のぶつかり合いという面もあったが、その過程でドイツ帝国やオーストリア・ハンガリー帝国、ロシア帝国が崩壊しており、さらにはソ連という史上初の社会主義国家が誕生し、後々まで続くイデオロギー対立の萌芽となるなど、国際社会が激動した時代でもある。誰だよWW1が地味だなんて言ったのは。

 当サイトで過去にWW1について言及したのは雑文170118くらいだが、今年もまたあれこれ書ければいいなぁと思う。

 なおゲーム方面で期待しているのが『Valiant Hearts:The Great War』。次世代機及び現世代機でリリースされるタイトルで、不思議な縁でめぐりあった米・英・仏・独の兵士と看護婦(+犬)が主人公のパズルゲームだそうだ。





 苦手なジャンルではあるものの「運命のいたずらによって引き合わされた4人がドイツ兵青年の恋を叶えるために立ち上がる」というストーリーには引かれるものがある。2014年リリース予定で日本語版も出るようだし、のんびり待とうと思う。





・カラシニコフ――最後の銃器設計者への追悼



 昨年の暮れ、AK47の開発者であるミハイル・カラシニコフが死去したというニュースが世界を駆け巡った。享年94歳だが、関連書籍を見る限り80代後半まで設計者として働いていたそうなので、最後まで銃器設計者としての生きざまを全うしたと言えるだろう。
 彼は『カラシニコフ自伝』の中でユージン・ストーナー、ビル・ルガー、ウジール・ガルといった世界の著名な銃器設計者たちとの出会いを回想し「自分が最後の生き残りになってしまった」と語っていた。そして彼もまたその列に加わったことで、20世紀を代表した銃器設計者たちの全てが世を去ったことになる。
 とはいえ、彼の生み出した究極のアサルトライフルAK47はその死後も猛威をふるい続けることは間違いない。東西冷戦の時代、世界にバラまかれたAKは際限なく増殖を続け、今も地上の至る所で悪党や兵士や文民や聖職者や女子供を殺し続けている。
 カラシニコフはAK47のもたらす惨禍を憂えていたようで、晩年ロシア正教会に懺悔の書簡を送っていたという。これまで彼は表向きには「AKの不当な使用は政治家の責任だ」「私はAKの販売によって1コペイカたりとも利益を受け取ったことはない」と強気の姿勢を崩していなかったが、その裏では良心の呵責に苦しんでいたのだろうか。

 …というわけで、今年はミハイル・カラシニコフとAKシリーズを改めて振り返るような書籍がいくつも出るだろうと期待する。いやまぁすでにそういう本はいくつもあって、ぶっちゃけもう語りつくされた感がないではないが、まだどこかにフロンティアは残っているはずだ。
 なんだかんだ言って、AK47は個人的に思い入れ深い銃なのですよ。マイフェイバリットFPS
『BLACK』で触れて以来、ラブコメでいう隣家の幼馴染のように「あまりにも身近すぎて気付かなかったけど本当はずっと自分にとって特別な存在だった」というポジションなのだ。
 あのゲーム、終盤に入るとAKの出番がなくなるんだけど、正直ずっとAKだけ使っていたかったよ。

 とりあえずはアレだな。「AKこれくしょん」みたいな萌え系ブラウザゲーを出して裾野を広げてみてはいかがか。最新モデルのAK12はもちろん、中国の五六式自動歩槍やユーゴスラビア製ツァスタバみたいな親戚も含めれば十分な数がそろうはずだ。で、クールな感じに擬人化すれば萌えオタのみならずクリーチャー好きにもバカウケするって寸法よ。例えばこんなデザインで↓




参考動画


 ヒャッホウ! 超楽しみ! BF4のファッキン不具合もどうでもよくなっちゃうね!

 冗談はさておき、AK系でまた見聞を深められるような本が出ると嬉しいな、と管理人は淡い期待を抱いている。とりあえずは昨年から様子見していた『ヴォイス・オブ・カラシニコフ』(ホビージャパン)を買っちまおうかなーと少し思っている。




■その他


・妖怪
――どうせモテないし百鬼夜行でもしようぜ!



 今年は“妖怪”が来ると思うんですよ。思うっていうか、来たらいいなあという願望だけど。現在放映中のTVアニメ「妖怪ウォッチ」もわりと好評なようだし、昨年沖縄で撮影されたというアメリカのTVドラマ『妖怪キング』も、年内には国内で放映…するかもしれない。
 さらに言えば今年はラフカディオ・ハーン『怪談(Kwaidan)』出版110年の節目に当たる。それを受けて今年は空前の怪談ブーム、ひいては雪女ブームが訪れるものと管理人は期待している。

 とりあえず直近のイベントとしては、2/8に青森県青森市で開催される「やぶこぎ大会前夜祭・雪女コンテスト」に注目だな。今年で3回目を迎える大会のようで、出演者はそれぞれ雪女に扮した上でマタギの男性(木こりではないようだ)とアドリブで寸劇を繰り広げるというもの。雪女と銘打ってはいるが、男性も女装すれば参加OKというアナーキーな大会らしい。




参考動画

 また、東京では2/1に「大江戸新よしわら節分お化け異装コンテスト」という仮装大会が開催されていた。第3回となる今回は「妖怪」がテーマだったそうで、「吉原の狐舞い」ゆかりの地とあって狐率が高いものの、河童や百目鬼など様々な妖怪に扮した出場者が会場を沸かせていたようだ。
 特に03:17に登場の「死神妖怪」は邪悪くさい外見もさることながら、女児を舞台上に連れ出して顔に印を描くといった邪悪なパフォーマンスが受け、グランプリを獲得している。




参考動画



 他にも09:05の絡新婦はオリジナリティの光るデザインが秀逸だった。女郎蜘蛛じゃなくてタランチュラじゃね? という疑問がチラッと脳裏をかすめたが、不気味なようでいて美しくもあるビジュアルにはかなりときめいた。デビルメイクライに参戦してほしいくらいだね。
 また11:35の巫女装束の白狐も、ある意味では王道といえるが可愛らしくて良い感じだった。楽しそうでいいねこういうイベント。

 日本人がなぜ妖怪に惹かれるのか。思うに、幼い頃から絵本などで培ってきた文化的土壌が背景にあるのだろう。『江戸の妖怪革命』(角川ソフィア文庫/香川雅信)によれば、江戸時代にはすでに「妖怪」をフィクションとして楽しむ文化が定着していたそうだが、我々現代日本人も(主に水木しげるの功績によって)妖怪を身近な物として感じている。怪物でも魔物でも妖精でもなく“妖怪”という言葉は、泥臭く、そして親しみ深いものとして耳に響くのだ。
 この妖怪ブームに乗っかる形で「妖怪これくしょん」の登場もまた期待できるではないか。といっても美少女妖怪はそろそろ食傷気味だと思うので、ここらで原点に立ち返り鳥山石燕の「画図百鬼夜行」を忠実に再現する形でゲーム化してはいかがか。過去にそういう妖怪フィギュアが出ていたというし、需要は間違いなくあると思う。




・UMA(未確認生物)――ネッシーはずっと俺の心にいるよ



 今年は馬年なので、ウマ→UMAで未確認生物が盛り上がると見た。
 何か文句でも? 君らも「どこぞの海岸に謎の巨大生物の死体が!」みたいなニュースにはワクワクするでしょ? 未知なるモノへとの遭遇には胸がときめくし、巨大であればなおのこと良い。デカいものには原始的な畏れも加わってドキドキ感が倍加する。
 その意味でネス湖のネッシーは長いこと管理人の心の宝石みたいなものだった。何年か前にネッシーの写真を発表したクリスチャン・スパーリングが「ゴメン、あれ嘘」と発表した時は「バカバカ! ウソなんて知ってたわよ! でもわざわざ言わなくたっていいじゃない!」という気分になった。
 世の中には「騙される人」の他に「騙されていたい人」がいる。オカルトファンも大体そういう人種なのではないだろうか。管理人も含めて。もっともこの手のオカルトは種明かしも含めて面白さがあるのだは確かだが。

 そんなわけでネッシーにはもう楽しむ要素はなくなってしまったが、その後も世界各地に謎の生物の話は事欠かない。きっと今年はそういう関連本がいっぱい出るんじゃないかなーと思っている。あ、「UMAこれくしょん」とかは出さなくて結構ですんで。


※その1はこちら
雑文その200・2014年に楽しみなもの・その1



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