男装ヒロインがヤンキー学園をシメる乙女ゲー
『喧嘩番長 乙女』…。
発売から2カ月くらい経ったが、なかなか好評のようですな。前作までのファンがどう思っているかは分からないが、少なくとも女性ユーザーからはなかなか悪くない評価を得ている様子。
「喧嘩自慢が集まるヤンキー学園が舞台」とか「ヒロインが男装美少女」ってのはどっちかというと男性向けなのでは…と思っていたが、舞台はともかく男装ヒロインと他の男子連中のドラマという点は女性にも受けがいいらしい。
紫音@俺の天然水 @lajasi69
喧嘩番長乙女ほんといいよ…友情ルートに関しては糖度は皆無だけどそこがまたいい。熱い友情たまらん。ホモとかじゃなくて絆みたいなそういうの。いやひなこちゃんが本当に男でっていうのもその展開藻ありって言うか私は好きだけど喧嘩番長乙女に関しては違うんだ男装ってとこが良くて!
「糖度」って用語は初めて聞いたが、おそらく甘々なイチャラブ展開ってことだろう。BL方面ではなくちゃんと「友情」を描いているってのは男装ヒロイン的にポイント高いですよ。本来なら男子と女子の間にはジェンダーという壁があるが、男装ならそれを超えてもっと近づくことができる。その距離だからこそ分かる気持ちがあり、築ける関係がある。
言うまでもないが、この「男同士としての関係」がしっかりしているほど、ヒロインが恋心を抱き、そして相手に男装がバレる展開が輝く。いわば土台のようなものだ。友情をBLの代替品ではなく、ちゃんと男同士の絆として描いているなら『喧嘩番長 乙女』のポテンシャルは非常に高いといえるだろう。
人見@hitomi_mie
喧嘩番長乙女、グイグイやっちゃうおもしろい〜男装ヒロインモノの(あいつは男なのになんで意識してんだオレホモだったのか)的葛藤ベタだけどいいやん
ショカ?♯ ?@syk_krn
喧嘩番長乙女なにが楽しいってみんな男装してる主人公ちゃんに惹かれ始めてて……俺ってホモか……?って唖然としてるのみるところですかね…………
そうそう、そういうのが見たいんだよそういうのが。気の置けない男友達、あるいは一目置いてるライバル。そういう相手に抱いてしまう「アイツ、なんか可愛いな…」という感情! 俺ひょっとしていけない道に行こうとしてる!? 引き返した方がいい気がするけど、この心の疼きはイヤじゃない! って感じに盛り上がってほしいよね。
せつ@pr1ncesspavane
喧嘩番長乙女は逆ハーの風情があるようで、全然逆ハーじゃないから(友達って感じが強い)しかもひなこは恋愛よくわからない子だし、恋愛感情より先に仲間!ってなるタイプだから周りが男装女子って知らないとそもそもはじまらない
>ひなこは恋愛よくわからない子だし、恋愛感情より先に仲間!ってなるタイプだから
なんだそれ可愛すぎるだろ。あれか、意外に順応度高くて男子社会に溶け込んじゃうんだけど、やがて自らの恋心に戸惑っちゃう感じか。うん、男装ヒロインはそのくらい不器用な方がいいよね。「俺ひょっとしてホモだったの!?」と葛藤する男子陣と同じくらい葛藤してほしい。お互い初めて同士で悩んだりすれ違ったりしてほしい!
なよっとまり@BF(課金済) @nayonayo17
喧嘩番長乙女が楽しくて楽しくて…やっぱ学園ラブコメ素晴らしい。金春くん√で萌え転げた。最後の最後でチューする位のピュアさが最近の乙女ゲームではなかなか味わえないから貴重。男装ヒロインの女ってバレたらどうしようってドキドキ感と、バレてからの意識しちゃう感じが美味しすぎた。
アイ・ライク・トゥー!(私も大好きです)。「バレたらどうしようってドキドキ感と、バレてからの意識しちゃう感」ッ! それですよそれそれそういうこと。女の子バレした後の関係の変化も男装ヒロインの美味しいところですよ。好きな人の前でだけは、男を装って気を張らなくてもいい。その安心感はヒロインの立ち居振る舞いに柔らかさを与えるはずだ。勘のいい第三者も気づくくらいにね。これまでヒロインのことを男と信じ込んでいた奴も「最近アイツ、雰囲気変わったな。なんかこう、可愛いっていうか…いやいや俺はホモじゃ(略)」って具合に。
そういう甘酸っぱいあれやこれやを積み重ね、「最後の最後でチュー」で締めってのもまたいい。男装ヒロインのラブストーリーはそのくらい爽やかでいいと思うんです。暴力が日常みたいなヤンキー学園が舞台ならなおのこと、そのピュアさが一層輝くってもんですよ。すぐ脱がせてどうこうという安直なエロに走っちゃ台無しなんですよ。言ってることわかる? ドゥーユーアンダスタン? カピーシェ? Вы понимаете?
…いや、管理人だってエロは大好きですよ? ただ男装ヒロインの場合はそこまでエロが見たいとは思わないんだよな。うまく言えないけど、安易にカラダを見せると“男装”の魅力まで薄れてしまう気がする。男装ヒロイン萌えはプラトニックな部分こそ肝だと思うし、「女の子の格好をするイベント」と同じく、ここぞという時の必殺技として極力出し惜しみしてほしい。
例えばこんな風に。
喧嘩番長乙女・ドラマCD『獅子吼の国のアリス』
周囲の有象無象どもはどうでもいいが、ひなこ嬢の女装……失礼、女の子スタイルは実にイイですね。間違いなく輝いてますね。動きのあるポーズは決して「可愛い」を狙ったものではないが、常とは違う女の子の衣装はその快活さもひっくるめてキュートに見せている。これが男装ヒロインの良さってやつですよ。
こうして感想を拾ってみると、『乙女』は管理人が男装ヒロインに求める葛藤のドラマはおおむね盛り込まれているようだ。基本的にブッ殺すゲームかブッ壊すゲームしかやらない管理人だが、ほんのちょっと食指が動きますね。PS4でも出てたら買ってたかもしれん。だって男性向けの作品だと、こういう情緒的な部分を満たしてくれるのってほとんどないからね。
参考までに『乙女』と近い時期に登場した萌えアニメの男装ヒロインを挙げてみよう。
エミール・クロスフォード(ハンドレッド)
地球外生命体・サベージに立ち向かう武芸者(スレイヤー)たちの戦いを描くラノベ原作のアニメ。上記のエミール(本名エミリア)はメインヒロインなのだが、男に見せる気が全く感じられないキャラデザだ。『乙女』の主人公・中山ひなこ嬢と比べると違いは明白である。
画風の違いを考慮しても、ひなこ嬢が男の子っぽく描かれているのが分かるだろう。男装ヒロインはこのくらいで十分可愛いんですよ。
もっとも『ハンドレッド』はどこもかしこも美少女ばかりという作品なので、その中で埋もれないよう美少女っぽさを強調せざるをえなかった、という理由もあるだろう。
思えば5年前に一世を風靡した萌えアニメ『インフィニット・ストラトス』の男装キャラ
「シャルル」もその辺はかなり大雑把だったし、男性向け萌え作品の宿命みたいなものかもしれない。
自分の趣味嗜好が女性的だと思ったことは一度もないが、こと男装ヒロインに関しては乙女ゲーの方が自分の好みに近いのかもしれん。
そこまで好みにドストライクならVitaごと買えば?と言われそうだが……実のところ一番のハードルはVitaを持ってないことではなく、あのゲームの男性陣が好みじゃないってことだ。
前の更新でも述べたが、喧嘩自慢のエリートヤンキーという設定なのにちっともそれらしく見えないのが管理人の心を萎えさせる。ここまで長々と語っておいてなんだが、管理人にとっては男装ヒロインよりヤンキーの方が重要なのだ。仮に『乙女』の舞台がヤンキー学園ではなくアイドル養成所とかだったら管理人は歯牙にもかけなかっただろう。
もっとこう、鈴蘭男子高(クローズ)とか聖蘭高校(特攻の拓)みたいな感じにできなかったのかね? 最近だとドラマ『HIGH&LOW』の鬼邪高校みたいな。
この『HIGH&LOW』、アクション映画好きに好評らしいと聞いたので早速観ているわけだが、かなりいいね。アクションのキレもさることながら、上の鬼邪高を含めた5つのチームのビジュアルが、それぞれ独自色が出ていて素晴らしい。