13.06/17 その191 2013.E3雑感――『親方! 空からタイタンが!』





 ゲーム展覧会・E3も終わったねぇ。XboxONE、PS4と次世代ハードの発表直後ということもあって、今年のE3は例年より注目度が高かったのではないだろうか。
 ぶっちゃけるとどっちのハードもゲーマーのワクワク感を掻き立てるには力不足だっただけに「せめてゲームだけはマシなものを出してほしい」という願望が個人的には強かった。
 で、結果としては――ハードへの不安感を打ち消すほどではないものの、それなりに希望が持てそうな情報がいくつか出てきた。個人的にこれはと思ったものを列挙してみよう。



・『Titan Fall』 (XboxONE、360、PC)


 男の子が憧れる乗り物といえばバイクと戦車と戦闘機と決まっているが(管理人脳内調べ)、戦闘用の2足歩行ロボットも上位に入るのは間違いない。
 ゲームにおいても不朽の名作『ガングリフォン』をはじめロボットものはいくつもあるが、「戦闘ロボットと歩兵が混在する戦場」をゲームの根幹に据えたものはごくわずかだった。そんな中でこのTitanFallは期待の新星といえるだろう。

 実のところ管理人はロボットものがそこまで好きではないので、本作も「なーんだロボットものか…」くらいの気分で動画を観たのだが、観終わるころには「これいつ発売!? 360でも出るんだっけ!?」とテンション急上昇。久しぶりに「これやってみてぇ! 自分で動かしてぇ!」と思わされた。

 気に入った理由のひとつは、プレイヤーである兵士(パイロット)が素晴らしく軽快でアグレッシブなこと。腰に付けたジェットユニット?を吹かして2段ジャンプし、建物の屋上によじ登ったり壁面を走ったりする。とにかく機動力がケタ違いで、これは単純に追いかけっこをするだけでも面白いのではないかと感じた。何より、真の意味で3次元機動を駆使した立体的なバトルが可能になるのではないかという期待がある。
 また最大の特色であるロボット兵器「Titan」もかなりユニークだ。
 まず挙動からして「ロボット然とした重い動き」ではなく、人間さながらにスムーズかつ軽快に動いている。これまでのゲームで見られたような「重武装の装脚車両」ではなく、デカくて強い歩兵のアップグレード版として位置づけられているようだ。おそらく操作方法も歩兵のそれとほぼ同じではないだろうか。もしそうなら、これまでのFPS/TPSに存在しなかったタイプの兵器と言っても過言ではない。

 普通なら歩兵が一方的に蹂躙されそうだが、動画のラストでは敵Titanの頭部にとりついたプレイヤーがコアを攻撃して破壊していたし、一発逆転の可能性は残されている。何より、あの高い機動力なら逃げるのはそう難しくなさそうだ。
 「やたら機動力の高い歩兵」と「人間さながらに小回りのきくロボット兵器」。このあたりのバランスがうまくかみ合えば、今まで見たことのない戦場が実現できるかもしれない。
(カプコンの『ロストプラネット』シリーズはまさにこの方向性を打ち出していたはずだが、あれはいったいどうなったのだろうか)

 そしてもうひとつ、個人的に拍手を送りたくなったのが制作サイドが掲げたコンセプトのひとつ“プレイヤーの生存性”。「プレイヤーはコンスタントなキルを得ることが好きだが、コンスタントに殺されることは好まない」とし、「レベル内に容易に殺害可能なAIキャラクターを配置し、プレイヤーの死亡頻度を抑え、AIを含めキル数の底上げを行っている」とのこと。(doope!)
 こういう気配りって、とても大切だと思います。
 下手な人でも1キル12デスとかにならず、5キルくらいできるようなら次のマッチも頑張ろうという気になる。もちろんAIを倒すのと敵プレイヤーを倒すのとでは快感に雲泥の差があるが、それでも「俺はヘッドショットされるために生まれてきたのだろうか?」という哲学的な思索に陥ることは避けられるだろう。K/Dレートが1を超えたことのない俺が言うんだから間違いない。

 新世代ハードの目玉作品は、普通は驚異的なグラフィックに目を惹ひかれるのが普通だ。しかし今回はどのハードも視覚的インパクトはほとんどない。TitanFallにしても見た目はそこまで世代の違いのようなものはない。だが、そんなものはなくても「これは是非やってみたい!」と思わせる、ゲームとしての魅力は強烈に伝わってきた。
 個人的にはシューター新時代を予感させる超期待作なのだが、発売予定は2014年春とほぼ1年先。加えて日本ではXboxONEの発売日すら不明ときている。なので過剰な期待は禁物だなと思いつつ、それでも期待せずにはいられない。

●期待度…85%





・『Battlefield 4』 (XboxONE、PS4、360、PS3、PC)


 PC時代からシリーズを応援してきた古参兵には及びもつかないが、管理人もBFBCからBF3までプレイしてきており、その新作であるBF4には期待していないでもない。
 ただBF3はビジュアルの充実度のわりにオブジェクトの破壊などは前作にあたるBFBC2より後退した面があり、全体としてはむしろ地味な印象にとどまってしまった。シングルキャンペーンは頑張りのあとが見られたが、所詮どこまでいってもCODの二番煎じであり、全体の評価を底上げするようなものではなかった。
 率直に言ってBFは管理人の期待した方向とは別の道に進んでいるようであり、注目はしつつも胸を膨らませて続報を待つような状態ではなかったのである。

 だが、マルチプレイ動画を観るとやっぱり楽しそうだから困る。特に1分45秒あたり、地下駐車場の支柱を吹き飛ばして道路を陥没させ、敵戦車が立ち往生しているところにC4を貼り付けるなど実にBF的と言えないだろうか。動画のラスト、分隊全員がビルの屋上から次々ダイブするシーンは無性にワクワクしてしまった。
 加えて戦場全体を俯瞰して指示を出す「コマンダーモード」の導入など、これまでとは違うバトルフィールドを見せてくれそうな予感は確かにある。

 なんだかんだ言ってもね、男の子は戦争ごっこが好きなんですよ。歩兵主体の銃撃戦モノはCODをはじめいくらでもあるが、各種の乗り物を駆使して広大な戦場を駆け回るゲームは少ない。こういう大規模戦争ごっこはやっぱりBFの守備範囲なので、ファンの全てが満足できるような作品に仕上げるべく頑張ってもらいたいところだ。
 リリースは現行機と次世代機+PCになるようだが、このパワーアップぶりだとBF3以上に現行機は差をつけられそうだ。PC一択の人はともかくコンシューマ派の人にとってはXboxONEとPS4、いずれかを買うのに背中を押すきっかけになりうる一本だと思う。

●期待度…90%





・『Watch Dog』 (XboxONE、PS4、360、PS3、PC)


 UBIが放つ、近未来を舞台にしたオープンワールドアクションアドベンチャー。Farcry3が面白かったしCall of Juarezもちゃんとローカライズしてくれたりで、最近UBIの株が個人的に上がりつつある。
 それはさておきこの『WatchDog』は、情報技術が高度に発達した都市で様々なデバイスをハッキングし、目的を達成していくゲームらしい。監視カメラをハックして敵の様子を探ったり、防犯装置をハックして追っ手を振り切ったりなど様々なことができるようだ。

 このコンセプトで真っ先に思い浮かぶのは、寺沢武一の漫画『Midnight Eye ゴクウ』(1987)である。
 主人公の風林寺悟空はあるきっかけで左眼を失うが、その代わりに各種センサーを備え、あらゆるコンピュータを自在に操れる義眼を与えられる。探偵となった彼はこれを駆使して犯罪組織や悪徳企業と戦っていくわけだが、その義眼――“神の眼”を利用して悪党の裏をかいたり、絶体絶命の窮地を脱したりする活躍が毎回面白かった。
 例えば鉄の棺桶に入れられて東京湾に沈められた時は、以下のようなプロセスを経て脱出に成功している。

・気象衛星を利用して現在位置(東京湾)を確認
・付近に停泊している漁船をサーチ
・トロール漁船の魚群センサーに、自分(棺桶)の位置に大量の魚群がいるよう表示
・底引き網で棺桶を引き上げさせ、無事に生還


船員「あ……あんたこんなとこで何してたんだ!?」
ゴクウ「ちょっと下で涼んでたんだ」

 というクールな返しまで含めて『ゴクウ』イズムです。渋いね!
 要するに、『Watch Dog』でもこのくらい創意工夫あふれるゲームプレイを実現してくれればいいな、ということだ。
 ジョジョのスタンドバトル同様、発想力がものをいう要素はコンピュータゲーム向きではないのは承知の上だ。だが主人公に多彩な能力をもたせることで、ひとつの目的を達成するのに無数のアプローチが可能なゲームはある。最近だと『Dishonored』が自由度あふれるプレイを実現していた。本作もその可能性は十分に持っていると考えていいだろう。

 話は変わるが、つい先ごろアメリカ政府が「プリズム」というインターネット監視システムを使い、国内外の人間の情報を違法に取得していたというニュースが世界を駆け巡った。高度な情報化の裏で進む「監視社会」の訪れは昔からSFなどで扱われてきたテーマだと思うが、またひとつSFに事実が追いついた事例だと言える。そういう非常にタイムリーなテーマという意味でも『WatchDog』は気になる作品だ。

●期待度…80%





・『Mirror's Edge』リブート (XboxONE、PS4、360、PS3、PC)


 「一人称視点でパルクールをやろう!」というよく考えたらかなり無謀なアイデアを引っさげて『Mirror's Edge』が登場したのは今からおよそ5年前。
 五体をフルに使って道なき道を踏破するパルクールを一人称で余すところなく体験するという野心作であり、Battlefieldシリーズで知られるDICEが新境地を切り開いた意義深い作品でもあった。……が、残念ながら売り上げは振るわなかったようで、長い雌伏を強いられることになる。ちなみに日本ではもっぱら「何このヒロイン! すごいブス!」という方面でしか話題にならなかった。(雑文57)

 かく言う管理人も「そのうち買おう」と思いながら後回しになり、結局今日まで手を出さずじまいだったわけだが、今回の発表によると「リブート」。続編ではなく再始動であり、新しく始めるにはうってつけかもしれない。
 …1作しか作ってないのにリブートというのもあまり聞かない気がするけど。

 ちょっと気になるのが、EAの幹部のインタビューにあるこの部分。

1作目は逃げ回ることに重きが置かれていた。そういったセクションも盛り込まれるが、Faithをよりパワフルで場を支配できるキャラクターにしたいと思っているんだ。新作ではそういった要素が含まれるだろう。


 リンク先の動画では主人公・フェイスがマーシャルアーツで敵を叩きのめす様が描かれているが、こういう戦闘的な要素がクローズアップされるということだろうか?
 インタビュー中で「シューターにするつもりは全くない」とあるから近接格闘に特化するという意味かもしれず、それなら格闘FPSの登場を待っている管理人には嬉しいが……前作を楽しんだ人たちはどう思っているのだろう。
 今の段階では情報がなさすぎて何ともいえないが、戦闘重視になるならそれはそれで楽しみではある。

 あと、主人公の顔立ちが前作よりちょっぴりマイルドになったのも地味にポイントアップだ。もちろん和ゲー的価値観に照らせば美少女とは言い難いが、和ゲーの女性キャラの大半が「萌え」の呪縛から逃れられない今、異なる価値観で作られる洋ゲー女性キャラの存在は貴重だし、また萌えキャラじゃないものを萌えキャラにするのもネタとしては楽しい。
 もっとも前作のリリース時にヒロインの童顔巨乳コラ画像が作られた時は、プロデューサーが「豊胸手術をした12歳みたいなキャラの方が良いと思われているとしたらショックだ」などと憤懣やるかたない胸の内を語っていたようだが。(Gamespark)

 今改めて彼の発言を読むと、『Bioshock:Infinite』の発売前にデザイナーが「エリザベスの胸のことばかり話題になるのは残念だ」と語っていた内容と似通っていることに気づく。(Chokepoint)
 発言の是非についてはともかく、女性キャラクターの創造に関するアプローチとして和ゲー業界も参考にすべき点があるのではないだろうか。
 萌え要素を組み合わせるだけが萌えキャラの作り方ではないはずだ。そういうのはユーザーの二次創作用に残してもらい、作り手は記号に頼らない魅力ある女性キャラクターの創造に力を入れてもらいたい。

 Mirror's Edgeとは関係ない話になってしまったが、今後の続報が気になるのは確かだ。動画のバックで流れるテーマも前作の「Still Alive」に劣らず透明感ある曲になっていそうで、そちらもまた楽しみである。

●美人度…110%





・ベヨネッタの髪型がショートに (WiiU)


 「コノヤロー俺をどうする気だ!?」と取り乱しそうになるほど心を撃ちぬかれたベヨネッタのイメージチェンジ。もともと管理人は「キリッとした美人のおネーちゃん」が三度の飯の次に好きなので、こういうスーツが似合いそうなワーキングウーマン風の造形に心惹かれないわけがない。真面目な話、瞬間的なインパクトは今回のE3でも最大級だった。
 いいですか、これが「記号に頼らない萌え」ってやつですよ。まぁ眼鏡ショート萌えとかワーキングウーマン萌えとか適当な名前を付けて萌えカルチャーの文脈に取り込むことも可能だろうが、まずは理屈の前にある素直な気持ちを大切にすべきだろう。
 クールで男勝りなおネーちゃんの突然のイメージチェンジに、冠状動脈がキュンとなるこの気持ちは何かしら? いや狭心症じゃねぇよ。恋だよ多分。

 冗談はさておき、衝撃的なイメージチェンジを果たしたベヨネッタだが…前作のファンはどのように感じているのだろうか。
 前作のベヨネッタが持っていた馬鹿っぽさとセクシーさが合した雰囲気は、あの髪型のハッタリ効果も少なくなかったはずだ。正直申し上げて2のベヨネッタは、首の上と下で別のゲームのキャラクターに見えてしまう。
 もっともアクションゲームにおけるキャラクターの魅力とは「動かしてカッコいいか、魅力的か」に尽きるので、この程度のミスマッチ感は大した問題ではないだろう。制作も前作同様プラチナゲームズが指揮を執っているらしいので、ファンの期待を裏切るようなことにはならないはずだ。

 前作が360でのリリース(後にPS3に移植)だったのに、2はWiiUのみというあたりに戸惑いを覚えないでもないが、これはもともと続編の目がなかったところに任天堂が声をかけ、晴れて2が作れたという事情があるらしい。
 もし本当なら消滅の危機にあったタイトルを任天堂が救ったということになるだろう。評価は高かったのにセールスが振るわなかったなどの理由で消えていったゲームは数多くあるが、そういう作品に再起のチャンスを与えたという意味で、業界的にも大きな意味があるといえないだろうか。
 あ、ちょっと提案なんスけど、魔女つながりで『バレットウィッチ2』とか出す気ないっスかね。360とマルチにしろとか言わないから、もう一度チャンスをあげてほしいです。

●管理人好み度…200%



追記:

 果たして次のXboxは日本で天下を取れるのか? という話題は次世代機の噂が聞こえてきた頃から議論されているが、それについての書き込み。


次世代箱が日本でPS4より売れるにはどうしたらいい?

1 : 名無しさん必死だな[] :投稿日:2013/02/22 17:26:59 ID:k71iiYtU0
  XBOXのネーミングを捨てる
  価格は1万以下
  次世代最高性能でキネクト同封
  メディアが好意的

  これでも勝てるかは五分五分いや不利だと思う

82 : 名無しさん必死だな[sage] :投稿日:2013/02/23 06:50:37 ID:4krIbjWo0
  >>1
  年末までにソニーを倒産に追い込む。



 このギャグなんか既視感があるなと思ったら、以前ミリタリー関連で保存していたネタだった。


無念 Name としあき 11/10/08(土)13:18:09 No.78968727 del
  ドイツが戦勝国になるには

無念 Name としあき 11/10/08(土)13:21:27 No.78969126 del
  クリスマス前にスターリンを殺す




 360は初代Xboxの惨敗からかなり持ち直したが、ONEの方は本体の仕様や価格の面で自らハードルを上げてしまった感が強い。
 もっとも一番気にするべきポイントはライバルのPS4ではなく、日本のゲーム市場が縮小の一途をたどっている点だが。



※過去のE3?更新
雑文その83・E3だよ全員集合!
雑文その47・360にアバターが?「New Xbox Experience」
雑文その24・ベアナックル貴婦人ファイト「薔薇と椿」



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