管理人は毎年夏になると恐怖の克服を思い立つのだが、今年もその季節がやってき……なに、もう秋だろって? いいや違うね。たとえ北半球のやつら全員が秋だと言っても俺にとっての夏は始まったばかりだ。異論は一切認めねぇ。
そんなわけでPS4のホラーゲーム『P.T.』をやっているのだが、想像以上にひどいね。なんていうかもう“非道い”としか言いようのない怖さだ。個人的にはホラーフラッシュゲーム
『The HOUSE』以来の衝撃である。「途中にバスルームと玄関のある廊下」という極端に狭い舞台に、よくもまぁここまで恐怖演出を詰め込んだものだと感心する。これをデザインした奴は絶対に心が歪んでいると思う。
聞けばこのゲーム、メタルギアシリーズでお馴染みの小島秀夫と映画監督のギレルモ・デル・トロが組んで作った『サイレント・ヒル』新作の体験版的作品なのだとか。小島秀夫は少年時代に極端な怖がりだったことは過去に述べたが(→
雑文139)、人間変われば変わるものだ。
5ループ目までやってはみたが、真っ暗なバスルームの中に入る決心がつかず現在は停滞中である。いや、怖すぎて無理とかそういうわけじゃないんだよ。ただ一人称視点なのに画面右下に銃がないってのが落ち着かないだけで。これ以上進めたら恐怖で泣いちゃうとか、そういうわけじゃないんだよ。決して。
というわけで『P.T.』は棚上げという形になったが、「恐怖の克服」を諦めたわけではない。今年の夏はもうひとつホラーゲームを用意してある。
心霊ホラーFPS
『F.E.A.R. Files』(2007)。
ご存知心『F.E.A.R.』のスタンドアロン型拡張パック「Extraction Point」と「Perseus Mandate」を一本にまとめたもの。制作が初代及び2とは別なためF.E.A.R.正史からは抹殺された存在だが、プレイ感覚やユーザーインターフェースなどは初代とほぼ同じである。
(今このゲームを話題にしてるのって地球上で俺だけじゃないだろうか)
もちろんローカライズなどされてないので英語オンリーの北米版。細かい話は分からないけど、アルマ母さんの晴れ姿さえ見れれば満足なので関係ないです。聞くところによれば「Extraction Point」の母さんは初代に比べて微妙にデレてるらしいのでちょっぴりワクワクですよ。恐怖の克服? ああうん、もちろん本題はそっちだよ。分かってますって。
で、絶賛プレイ中かといえばそうではなくて、Filesを脇に置いて初代F.E.A.R.をやっていたりする。いえね、3とあまりにプレイ感覚が違うことに驚いて「F.E.A.R.ってこんなゲームだっけ?」→初代をプレイ→「話とか色々忘れてるし、最後までプレイしてみるか」となった次第。
ま、心霊ホラー要素が一番強いのは初代だと言われているし、コレできっちりホラー分を補給した後、
アルマたんファンディスクことF.E.A.R. Filesをプレイするのも乙なものではなかろうか。
で、初代をやっているわけだが、やっぱり面白いね。体力が自動回復ではなくライフ制だったりダッシュがなかったりなど全体的にスローテンポだが、そのぶん慎重な立ち回りを要求され、戦闘に深みがある。マップ構成は迂回路が多いため常に敵の裏取りに気を配らないといけないし、地雷のような待ち伏せ兵器も活用できる。
あと、地味に銃が3種類持てるのも火力高めで嬉しい点だ。代わりにスライディングキックがアホみたいに出しづらいのは欠点だが、実に味わい深いアクションゲームだと改めて思わされた。
9年前のゲームとあってビジュアルの貧弱さは否めないが、陰影のくっきりした画づくりは3よりはるかにホラーっぽい雰囲気をかもし出している。