ピリリリリ…ピッ


はいもしもし。

『よぉ、５年後の俺。今2011年からかけてんだけど』

おう、５年前の俺か。元気？ どうした急に。

『ああ、５年後のFPSはどうなってんのかなと思ってさ…。メダルオブオナーがCODもどきになっちまったし、BF3のキャンペーンもCODっぽいし、そのうちFPSは全部CODになるんじゃないかと不安なんだよ…』

ああ、なるほどね。心配すんな。そういう風潮もそのうち落ち着くから。2016年はCODもBFもちゃんと独自路線行ってるよ。

『そ、そうか。俺が言うんなら間違いないな。安心したよ』

ゲーム業界もこれから色々あるけど、FPSはそれなりに元気だから心配しなくていいよ。

『ああ、分かった。ところでCODの最新作はどんな感じなんだ？』

宇宙。

『は？』

未来が舞台で空中戦艦とか出てくる。あと宇宙空間でドッグファイトとかもできるらしい。

『…………BFは？』

第一次世界大戦。

『は？』

第一次大戦が舞台。塹壕の中で殴り合ったり複葉機でドッグファイトしたりするらしい。

『…へぇ〜…。じゃあメダルオブオナーはファンタジー世界が舞台ってか？ 人のこと言えねーけどお前のギャグセンスって冷えきってるよな。凍死体でももうちょっと気のきいた冗談言えるんじゃねーの』

ギャグじゃねーよバカ。未来はお前が思っている以上に激動してるんだよ。2011年の常識がいつまでも通用するわけねーだろ、このタコ。Noob。戦争バカ。

『……。いや、それにしてもなぁ…。BFはともかくCODがSF路線はありえねーだろ。まだエタメロがリメイクされるって方が信憑性あるわ』

……。

『……』

……エタメロは…まだリメイクされてねーな…。

『……ああ、だろうな…』

………。

『………』









　なんか湿っぽくなっちゃったけど、気を取り直して本題に入ろうか！ BFシリーズ最新作『Battlefield１』が発表されましたよ！
　今度の舞台はまさかの第一次世界大戦！ 近代戦、そして国家総力戦の幕開けとなるザ・グレートウォー！ 血と泥にまみれた塹壕でスコップ片手に殺し合いだー！ んん？ なんだかマスタードくさいぞー？





　もともとWW1のFPSというアイデアは原始時代FPSと同様に数年前（FPSのマンネリ化が顕著になってきた頃）からちょくちょく話題に上ってはいた。だが第二次大戦よりも歩兵の火力が小さかった時代ということもあり、どんどん派手になっていく現代FPSには不向きだろうと思われていた。
　そうした危惧を蹴っ飛ばし、BFという大作シリーズがこの時代を採用したのは驚いたし、そのチャレンジ精神には喝采を贈りたいと思う。

　「なんだよ現代戦じゃねーのかよ俺の嫁のF2000はどこいったんだよ」と不満顔のBFソルジャーズも少なからずいるようだが、個人的にはずっと待ち望んでいた舞台だけにすごく嬉しい。トレーラーをエンドレスで流しつつ更新作業してるくらいワクワク感をかき立てられている。

　個人的にトキメキアンテナが反応したのはこの場面。




　フルアーマーの兵士が機関銃を撃ってますね。これはひょっとしてBFシリーズ初の重装歩兵キャラ登場かもしれません。そうですよね。絶対そうに決まってるよ。
　WW1では防弾甲冑みたいなものも（初期には）作られたというし、クソ重いながらも軽機関銃的に運用できるマシンガンもあるにはあった。それらをアレンジしてこういう重装歩兵キャラを生み出したに違いあるまい。「BFHで耐爆スーツ着用の重装歩兵を！」と戯言をほざいていた身としては期待せずにはいられない。トリガーハッピーにもちゃんと居場所があるみたいで一安心ですよ。
　むしろ機関銃が大活躍した時代だけに、今まで以上に固定機銃が存在感を持つんじゃないかという気もする。BF4では…というか過去作ではほぼ空気だったが、BF1はきっと機銃がすごく脅威になって、攻防の焦点になるかもしれませんよ。まぁみんな機銃を避けて行動し、結果的に空気になるかもしれんけど。

　さておき、当サイトで「そろそろWW1のFPSを…」という話をしたのはちょうど４年前（→雑文170）になるが、現時点で明らかになっているBF1の情報を見ると当時妄想していた「近接格闘の充実」についても考えられているようで、そこも血が湧き立つ。銃剣、シャベル、棘付き棍棒などその手の武器も充実しているし、きっと従来のFPSより手ごたえのある格闘が実現すると思う。するといいな。しますように。




　「銃剣突撃」が強力なスキルとして登場するという話もあるし、ひょっとすると銃撃戦と肉弾格闘が融合した熱いゲームになる可能性もある。さらに古めかしい菱形戦車や複葉機、ロマンの塊である軍用飛行船なども出てくるわけで、期待するなという方が無理な話だ。

　それにしてもアレだな。「WW1といえば陰惨な塹壕戦」という固定観念が、このトレーラーだけでも見事なほど覆されている。砂漠や森林地帯といった多彩なロケーションに加え、戦艦や装甲列車まで登場するなど実にBattlefieldらしい派手さにあふれている。
　DICEのスタッフによれば、そもそも「WW1は地味」という見方が偏った固定観念ということらしい。

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当時のことをリサーチしたが、とにかく豊かなんだ。ゲームプレーの可能性に満ちているし、多種多様な乗り物や武器を利用できた。まだ単発式ライフルの時代だと誤解されがちだが、それは事実ではないんだ。予告編で見ることができる武器は、すべて当時の兵士たちが使用していた実際の武器だ。

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　なるほどって感じだ。陰鬱な塹壕戦がWW1の特色なのは事実だが、それ以外の面も多々あるということだろう。そうした描写はおそらくシングルキャンペーンでさらに深く掘り下げられるのが期待できる。期待していいよね？ するぞコノヤロー。

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“Battlefield 1”のシングルプレイヤーキャンペーンは、世界中で起こる物語と、異なる著名な人物にスポットを当てる内容となる。これに伴いプレイアブルキャラクターは複数登場し、アナウンストレーラーに登場した遊牧民の女性戦士がプレイアブルキャラクターの1人であることが確認された。

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　プレイアブルキャラクターが多数登場…というのはBF3でもやっていたが、史実の戦争が舞台というあたりは往年のCODシリーズを彷彿とさせる。もっとも当のCOD最新作『Infinite Warfare』は宇宙に進出してのSi-Fiシューターになっており、往時の面影はほとんど消えてしまった。冒頭の小芝居ではないが、５年前の人間に今のCODとBFの話をしても到底信じてもらえないだろう。
　なんにせよBFシリーズのナンバリング作品とCODが同時に発売されるのは３年ぶりのことであり、FPSファンにとって記念すべき年になるのは間違いない。……あの時はBF4がバグを頻発してスタート直後にスッ転び、COD：Ghostの評価もあまり芳しくないなど大作が並んだわりにはぱっとしない展開になったが、今年はどうなることか。