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17.03/12 その253
Shadow of War――オーク可愛がりゲー再臨!






 オークっていいよね…。あの逞しい体躯や凶悪な面構えは惚れぼれするよ…という人!
 オークっていいよね…。あの邪悪なツラを恐怖に歪ませてから殺すのを想像するだけでいきり勃つよ…という人!

 そんな全世界のオーク好きを夢中にさせたオークゲー『Shadow of Mordor』の続編、『Shadow of War』が発表されましたよ。
 今作はオークの軍団を率いて敵の砦を攻め落としたりと、よりスケールアップした戦闘が展開されるとのこと。血と肉が飛び散り、邪悪な者どもの咆哮と断末魔が響き渡るバトルフィールド! 今度は戦争だ!




 集団vs集団の乱戦に加えてドラゴンにも乗れたりなど、尋常じゃないくらいパワーアップしてますね。オーク含め悪党連中も相変わらずイキイキしていて嬉しい限りです。





 今作ではトロルみたいなのも混じっているようで、前作ほどオークだらけのオークゲーというわけではなさそうだが、まぁ賑やかで悪くないんじゃなかろうか。こういう荒くれどもを率いて戦争できるってだけで燃え立つものがありますね。
 管理人が求めていたファンタジーってこういうやつなんですよ。いや美少女エルフとかも好きですよ? オークの悪党とエルフの美女、どっちを嫁にするかって言われりゃそりゃ後者を選ぶ。でも「どっちか殺していいぞ」って言われたら即答でオークを選ぶね。ノリノリで脳天に戦斧を振り下ろすね。皆もそうでしょ? 女の子に暴力を振るいたがるサイコ野郎でなければ誰だってオークを選ぶ。つまりオーク好きは一般性癖です。文句ないね?

 なお今作では手下にも「従者(follower)」という要素が新たに加わり、「全く新しい忠誠、裏切り、復讐の物語が生まれる」とのこと。上の動画でも主人公タリオンのピンチに部下のオークが助けに入るシーンがあったが、手下連中も使い捨ての駒だけでなく、活躍する奴も増えそうである。




 共に死線を潜り抜ければ愛着も湧くだろうし、裏切られたら可愛さ余って憎さ1万倍、真心こめて可能な限り惨たらしく殺してやろうというパッションが湧くのは間違いない。どっちにせよウキウキしますね。


 前作もオーク好きのためのゲームとしてはとても素晴らしいもので、現状で太陽系最強のオークゲーという地位は不動のものである。ただ「オークを手下にする」という要素については、まだ発展の余地ありと思ったのも確かだ。オークを洗脳する「ブランド」の能力が解禁されるのはゲームの後半になってからだし、そもそも主人公タリオンの立ち位置が裏で暗躍する黒幕的なポジションなので、「オークの軍団を率いて敵集団を攻める」というシチュエーションは限定的だった。
 『Shadow of War』ではその「オークの軍団を結成して敵の軍団に挑む」というド派手な方向に舵を切っているようで、すげぇハートにビンビン来ます。猛者を従えての国盗り合戦こそ男のロマンの最たるものですよ。これに比べりゃ美女にかしずかれるハーレムづくりなんて鼻クソみたいなもんです。


 そんなわけで今から夏が待ち遠しくてたまらないのだが、ワーナーが販売というところにやや不安が残る。前作は最後のDLCが日本では配信されず、GOTYエディションも未発売など冷遇が目立った。Shadow of Warも日本発売を危ぶんでいた人は管理人含め大勢いただろう。
 そんな不安を覆して日本発売が早々にアナウンスされたのは嬉しい驚きだったが、今回は最後のDLCまで面倒見てほしいと切実に思う。多くのオーク(←駄洒落)ファンのためにもそこはお願いしたい。

 アメリカ人ほどじゃないにせよ、日本人はオーク好きだと思うんだよ。控えめに言ってもエルフの次くらいにはオークの人気は高い。嘘だと思うなら秋葉原で聞き取り調査してこいよ。俺? 俺は嫌だよ寒いもん。

 まぁブン投げっぱなしというのもアレなので、一例を挙げよう。近年のラノベや漫画ではオークが主人公に抜擢されることも珍しくなくなっている。ざっと検索しただけで以下のような作品が見つかった。










 どうですこの充実っぷり。日本人がいかにオーク好きか伝わるってもんでしょう。
 とはいえ、これらのオーク人気は欧米のそれとかなりジャンルが違うのは否定できない。洋ゲーなどに見られるオークは、基本的にはやられ役でありつつ「マッチョな武闘派種族」という一般枠でも活躍しうる立ち位置である。 一方で日本のオークは「エルフや姫騎士に狼藉を働くエロモンスター」というイメージが未だ根強い。上記のラノベ・漫画類もそうした「お約束」を下敷きにしたものが散見されるし(厳密にはオークでない主人公もいるようだが)、結局のところHENTAI文化の軛から抜け出せていないのが日本のオークといえる。

 それで思い出したが、昨年くらいに海外の指輪物語ファンが「日本人はなぜゴブリンやオークを変態にするのか」と異議を申し立てたことがあった。覚えている人も多いだろう。

・指輪物語ファンが漫画家に激怒「ゴブリンやオークは変質者じゃない」

 キミは何でそんなに日本のエロ同人文化に詳しいのさ? と突っ込みたくもあるが、言わんとしていることは分かる。確かに日本(のHENTAI文化)におけるオーク&ゴブリンの扱いはひどい。
 だが、この問題の要点はオークやゴブリンではなくエルフの方にあると管理人は考えている。美少女エルフがファンタジーにおける定番のヒロインとなり、そこからエロ方面の需要が発生し、男優役に最適なザコとしてオーク&ゴブリンに白羽の矢が立てられたというのが順番だろう。
 最初にHENTAI用にカスタマイズされたのはエルフの方であり、そこを無視してオークやゴブリンの扱いを論じてもあまり意味がないと思う。件の指輪物語ファンはオークとゴブリンについてではなく、「日本人はなぜエルフを無力な美少女にしたがるのか」と問うべきだった。

 …ま、エロ方面に需要があるのは海外でも同じだけどな。オークが男優役のゲイ・ポルノとか結構出てるみたいだし。





 こうして見ると日本のラノベオークと扱いはあまり変わらないね! 洋ゲーオークが大好きという人はこうした作品にもチャレンジしてみてはどうだろう。きっと新たな世界が開け……管理人ですか? いやホラ、管理人は英語ダメだし、エルフの女の子とかも好きだし。荒くれなオークがエルフの少女と旅しつつ、ラブコメ未満なやり取りするようなので十分です。





※過去のオーク更新

雑文その219 Shadow of Mordor――モルドール成り上がり伝説

雑文その218・Shadow of Mordor――世紀末復讐者伝説

雑文その210・『Orcish Inn』『Shadow of Mordor』――やっぱりオークが好き

雑文その202・エルフ映画のススメ――エルフ物語 ゴス・アズールの化身

雑文その182・「豚顔オーク」のいいとこ探し


※過去のオープンワールド更新

雑文その252・Horizon Zero Dawn――機械仕掛けのケダモノと私

雑文その236・FarCry4―― Primalの前に予習しようぜ!

雑文その235・Fallout4――タワーディフェンスのジレンマ

雑文その234・Fallout4――この荒野にもきっと美しいものはある

雑文その233・Fallout4――世紀末救世主の空飛ぶ家

雑文その232・MAD MAX――このウジ虫は俺のおごりだ

雑文その225・夏色パルクール★青春白書〜昼は狩れ。夜は祈れ〜

雑文その219・Shadow of Mordor――モルドール成り上がり伝説

雑文その218・Shadow of Mordor――世紀末復讐者伝説

雑文その198・バットマン:アーカム・ビギンズ――全部若気の至りです

雑文その181・Sleeping Dogs:香港秘密警察――孤独で凶暴な犬の箱庭

雑文その164・Batman:Arkham City――俺の拳骨がゴッサムを救う

雑文その131・Red Dead Redemption――もうずっと荒野でいいや

雑文その129・Red Dead Redemption――愛は荒野の彼方に

雑文その95・Red Faction:Guerrilla――デストロイ・オール・EDF!!

雑文その62・FALLOUT3――世紀末悪党伝説はじまるよー☆

雑文その61・FALLOUT3――ひとりで殺れるもん



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